宮古島の学校統廃合が止まらない 今後3年で9校が廃校

宮古島では市街地への人口集中が進んでいます。宮古島の中でも「郡部」と呼ばれる田舎の学校は生徒数が減り続け、廃校になる学校が増えています。

・2011年以降、4校が廃校になりました。
・2019年以降の3年間で9校が廃校になります。
・これ以外にも11校が統廃合計画の対象となっています。

宮古島市には2018年現在、小学校18校、中学校15校、高校4校がありますが、今後大幅に減少します。

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これまでに廃校となった学校

宮古島市教育委員会では、2011年に「学校規模適正化基本方針」を掲げ、児童数・生徒数の少ない小中学校を廃校にしています。宮古島市では2011年以降、小学校3校、中学校1校が廃校になりました。

大神小学校

2011年廃校
宮古島とフェリーでつながる大神島の小学校。大神島の人口は約30人。島に小学生がいなくなったため、廃校となった。

来間中学校

2014年廃校
宮古島と橋でつながる来間島の中学校。廃校になった時の生徒数は3人。来間島の住民の多くが廃校に反対し教育委員会と激しく対立していた。廃校に伴い、在校生は下地中学校に編入。来間大橋を通って通学している。

来間小学校も統廃合の対象になっている(時期は未定)。来間小学校の児童数は5人前後。

宮原小学校

2015年廃校。
平良の市街地エリアの外れにある小学校。廃校になった時の児童数は12人。宮原でも廃校に反対する住民は多かったが、反対運動は来間島ほど熱心ではなかった。廃校に伴い、子供たちは3キロほど離れた鏡原小に編入。教育委員会が宮原の小学生のためにスクールバスで送迎している。

宮島小学校

2018年廃校
宮古島の北部。パーントゥで有名な島尻の小学校。2017年から休校となり、2018年に廃校となった。最後の児童数は6人。

6人のうち3人が卒業するタイミングで、残りの3人も狩俣小学校に自ら転校したため、小学校に通う児童がいなくなり、2017年から休校となっていた。教育委員会が学校を廃校にする前に、保護者が転校を選択したパターン。

地域の人たちは廃校を惜しんだが、保護者が転校を選択したこともあり、表立った廃校反対運動はなかった。

3年以内に廃校になる学校

学校統廃合の流れは加速しています。伊良部島では小中学校4校を統合した小中一貫校、城辺地区では中学校4校を統合した新設校が開校予定です。今後3年以内に、少なくとも中学校8校、高校1校が廃校になります。

伊良部島の小中学校4校

2019年廃校
伊良部島の佐良浜小、佐良浜中、伊良部小、伊良部中の4校は2019年に廃校となる。伊良部島には小中一貫校「結の橋学園」が新設される。

伊良部島の小中学校4校は、全学年1クラスだが、新設校への統合によって、学年によっては2クラスになるとこともある。

佐良浜地区、伊良部地区の人口、児童生徒数は同じぐらい。新設校は佐良浜地区に作られる。伊良部地区からはスクールバスが運行される。

同じ伊良部島でも、佐良浜地区は漁業、伊良部地区は農業が中心。ルーツも文化も違う人たち。住民の中には一つの学校になることに抵抗がある人もいる。

新設校の校名「結の橋学園」は一般公募で決まった。

伊良部高校

2021年廃校
伊良部島の人口増加に伴い、1984年に宮古高校の分校として設置され、1986年に開校した伊良部高校。

2015年の伊良部大橋開通後、生徒数が激減し、2021年に廃校となる。

橋の開通後、伊良部島の高校生の多くは、宮古島の高校に通学している。

2018年の入学生は7人。2019年からは生徒の募集が停止される。

城辺地区の中学校4校

2021年廃校
城辺地区の城辺中、西城中、砂川中、福嶺中の4校は2021年に廃校となる。城辺地区には4校を統合した新しい中学校が開校する。

4校のうち福嶺中は2016年から休校している。福嶺中も、宮島小同様、在校生の保護者全員が他校への転校を希望したため、休校となった。福嶺中は2021年より前に廃校になる可能性がある。

住民の中には廃校に反対している人もいるが、福嶺中が休校となった頃からあきらめムードが漂っている。

新設校は、現在の城辺中か西城中の場所に設置される。

城辺地区の中学校は全学年1クラスだが、統合により2クラスの学年が多くなる。

廃校になる可能性のある学校

宮古島市教育委員会は、上記以外にも11の小中学校を廃校の対象としています。
教育委員会の学校規模適正化基本方針

名前があがっているのは
・来間小学校
・城辺地区の小学校4校(城辺小、西城小、砂川小、福嶺小)
・北部地区の中学校3校(池間中、狩俣中、西辺中)
・北部地区の小学校3校(池間小、狩俣小、西辺小)

どの小学校、中学校も1学年1クラスの小規模校。
時期は決まっていませんが、今後統廃合される可能性があります。

まとめ

宮古島の郡部では生徒数の減少によって、学校統廃合が進んでいます。
・2011年以降、4校が廃校になりました。
・2019年以降の3年間で9校が廃校になります。
・これ以外にも11校が統廃合計画の対象となっています。

子供たちの保護者の中には、統廃合に賛成の人もいれば、反対の人もいます。

宮古島は、学校と地域の結びつきがとても強いです。運動会には、保護者だけでなく地域の人たちも大勢応援に来ます。

特に小学校は地域の中心としての役割を担っているので、学校がなくなることで、地域の活力が失われると考える住民は多いです。

宮古島の人口規模を考えれば、小学校18校、中学校15校はとても多く感じられますが、小中学校が宮古島の郡部に散らばっていることを考えれば、簡単に減らすことができないことにも納得できます。

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