宮古島移住5年のshimagurashiです。
2020年に入り、宮古島でもイベントの中止が相次いでいます。
トライアスロン、ロックフェスティバル、エコマラソン、ビーチバレーなど、宮古島を代表するイベントは軒並み中止です。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために中止になったイベントもあれば、コロナとは関係なく中止になったイベントもあります。
「イベントが多すぎる」と指摘されてきた宮古島。2020年は宮古島のイベントの大きな転換点となるかもしれません。
宮古島のイベント中止情報から、バブルに沸いた島の実情が見えてきます。
伊良部大橋ウォーキング大会
2015年の伊良部大橋開通を記念して、毎年開通日の1月31日前後に開催されていた伊良部大橋ウォーキング大会。
2020年は中止となりました。
観光客の急増で伊良部大橋の交通量が増え、宮古島と橋でつながる下地島空港に定期便が飛び始めたことから、伊良部大橋を通行止めにするのが困難になり、中止に追い込まれました。
旅行会社がツアーを組み、伊良部島の業界団体も協力して島を盛り上げようと始まったイベントですが、わずか5年で中止となりました。
2021年以降復活する希望は小さく、イベントは静かにフェードアウトしそうです。
宮古島の海びらき
毎年4月の第一日曜日に宮古島を代表するビーチ、与那覇前浜で開催される宮古島の海びらきイベント。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、大幅に規模を縮小して行われました。
いつもの年なら海びらきのカウントダウンが行われ、砂浜のプールやウォータースライダーで島の子供たちが楽しむイベントですが、今年は安全祈願祭と海びらき宣言だけが静かに行われました。
宮古島の海びらきの主催は宮古島観光協会。
新型コロナウイルスの余波で宮古島でも観光客が減少しています。海びらきは本来なら「宮古島に夏到来」を観光客に印象付けるイベント。
宮古島の海びらきの規模縮小は観光協会にとっては苦渋の決断です。

全日本トライアスロン宮古島大会
毎年4月に開催される宮古島最大のイベント、全日本トライアスロン宮古島大会。
選手1700人、ボランティア5000人が参加。島の全域をコースに13時間半かけてレースが行われます。
大会期間中、宮古島はトライアスロン一色に染まります。
今年は第36回大会の予定でしたが、大会史上初の中止となりました。
島外からの参加者が大半であること、小さな宮古島で感染者が出ると医療崩壊を招きかねないこと、ボランティアの確保が難しいことなどが中止理由です。
2月には早々に大会中止が発表されました。選手が支払っていた大会参加料は全額返金されました。

ツールド宮古島
毎年5月に開催されていた自転車レース「ツールド宮古島」。新型コロナウイルスとは無関係に2020年は中止となりました。
2019年の大会で死亡事故があり、大会に参加していた選手が亡くなりました。
主催者から中止理由の発表はありません。
2021年以降、自然消滅的に大会がなくなるのか、復活するのかは不透明です。

ビーチバレー宮古島大会
毎年6月に開催されていたビーチバレー宮古島大会。昨年の20回大会を最後に大会は廃止となりました。
観光客の急増により、大会を主催する宮古島観光協会の業務が増え大会運営が厳しくなったこと、大会参加者が伸び悩んでいることが主な要因です。
国内のトップ選手が参加し、島外からも大会参加を目的に来島する人たちもいましたが、参加者は150人程度。大会開催による経済効果は限定的でした。
宮古島ロックフェスティバル
トライアスロンと並ぶ宮古島の2大イベント「宮古島ロックフェスティバル」
今年は第15回のアニバーサリーイヤーでしたが、中止が発表されました。
毎年5月に開催され「日本一早い夏フェス」として知られる「宮古島ロックフェスティバル」。若者に大人気のイベントで、島外、県外から約3千人の音楽ファンが来島します。
宮古島のイベントでは断トツで集客力のあるイベントです。
宮古島ロックフェスティバルの前後は宮古島のホテルはどこも満室。ロックフェスが開催される週末は1年で最もホテルを予約しにくいです。
集客力が大きいだけに、ロックフェス中止は島の経済にも大きな打撃をもたらしそうです。
主催者がホームページに記載した中止理由に、離島宮古島が抱える問題点が集約されています。
「島外からの参加が3000名を超える宮古島最大のイベント開催は予想以上にリスクが大きく、仮に感染者が発生した場合、宮古島の医療体制では対応ができない状況になるという、厳しいご意見を医師会からもいただきました。」
「宮ロックは開催当初から地元島民の理解と協力によって成り立っていて、当日のイベント運営に加え、前準備や後片付けなどにも多くのボランティアの方たちのご協力をいただいていております。」
「その中には高校生も含まれており。感染リスクのある場所に子供たちを連れ出すことはできませんし、宮ロックの趣旨「地元の子供たちに夢や希望を与える」からも外れてしまいます。それは他のボランティアの方たちも同様で、地元島民の協力なしでのフェス開催は不可能です。」
「近年観光地として脚光を浴びている宮古島ですが、離島という限られた空間において感染者が発生した場合の経済的ダメージは計り知れません。」
主催者のメッセージから、中止決断に至るまでの葛藤が伝わってきます。宮古島には離島ならではの難しい事情があります。
エコアイランド宮古島マラソン
毎年秋に開催されていたエコアイランド宮古島大会。新型コロナウイルスとは無関係に大会の廃止が決まりました。
毎年2000人以上が参加するフルマラソン大会。島外・県外からの参加が多く、宮古ブルーの海を眺めながら走れるコースが人気でしたが、大会は廃止されます。
観光客の急増で2019年大会からは伊良部大橋がコースから除外され、参加者が減っていました。
宮古島にはエコマラソン以外にも「宮古島100キロワイドーマラソン」「ロマン海道伊良部島マラソン」「東平安名崎がんずうマラソン」の3つのマラソン大会があります。
100キロワイドーマラソンには100キロ、50キロ、10キロの部門があり、エコマラソン廃止の代替策としてワイドーマラソンにフルマラソンを組み入れることが検討されています。

まとめ
2020年に宮古島で中止になったイベントをまとめました。
県外からの参加者が多い全日本トライアスロン宮古島大会、宮古島ロックフェスティバルの2大イベントは、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため中止となりました。
エコアイランド宮古島マラソン、ビーチバレ―宮古島大会は、大会参加者の伸び悩みを理由に新型コロナウイルスとは無関係に中止となります。
宮古島のイベントは、島外・県外の観光客に宮古島の魅力をアピールする役割も担っています。
2020年、宮古島を代表するイベントは軒並み中止。宮古島経済への打撃は避けられません。

