宮古島を飛行機から見るとサトウキビ畑がいっぱい。島はサトウキビの緑色と土の赤茶色に見えます。
せっかく宮古島に来たならサトウキビ刈り体験やサトウキビの丸かじりもしたいところ。
様々な観光メニューがある宮古島ですが、サトウキビの観光農園は「オルタナティブファーム宮古」だけ。
サトウキビの丸かじりができる唯一の観光農園オルタナティブファーム宮古と、観光農園に行かずにサトウキビを丸かじりできちゃう方法を紹介します。
オルタナティブファーム宮古
宮古島移住者の観光農園「オルタナティブファーム宮古」
宮古島にはマンゴーの観光農園はいくつもありますが、さとうきびの観光農園はここだけ。宮古島ではサトウキビは「もうからない作物」というのが常識です。
サトウキビ農家の大半は兼業。サトウキビ刈りをしている人たちの年齢層は高く。畑にはオジーオバーが多いです。
観光業で栄える以前、宮古島は決して裕福な島ではありませんでした。島の人たちは生活費の足しにするため先祖代々の土地にサトウキビを植え家族や親戚が協力して収穫してきました。
台風に強く、夏の暑さにも強く、植えてしまえば放っておいても育つので、宮古島に適した作物ですが、稼ぎはたいしたことはありません。宮古島にサトウキビをブランド化するという発想はありませんでした。
オルタナティブファーム宮古は移住者の男性が、ノウハウが全くない中でサトウキビのブランド化に挑戦して作り上げた観光農園。王様のブランチなど全国放送のテレビ番組に紹介され、今では有名になりましたが、立ち上げ時の苦労は計り知れません。
オルタナティブファームではサトウキビの収穫体験、丸かじり、しぼりたてのサトウキビジュースを楽しめます。黒糖や島バナナのスイーツ作り体験もできます。
収穫されたサトウキビは島内に2ヶ所ある製糖工場で黒糖の原料に加工されます。製糖工場がなかった時代には集落ごとにシートーヤーという小さな工場があり、そこでサトウキビは黒糖に加工されました。
黒糖作りは専用の機械で行われます。サトウキビの皮をはぎ、中身をすりつぶし、煮詰めると、なんともいえない甘い香りがただよってきます。
オルタナティブファームは昔ながらの黒糖作りを体験できる唯一の観光農園です。
サトウキビ畑で丸かじり
オルタナティブファーム宮古は観光農園なので、サトウキビの収穫や丸かじりをするには費用がかかります。
サトウキビの丸かじりをするだけなら、オルタナティブファーム宮古に行く必要はありません。そのへんの畑でできちゃいます。
宮古島の人たちは観光客に優しいのでサトウキビ畑で手刈りで収穫作業をしている人に「サトウキビをかじってみたい」と声をかけるとほぼ100%丸かじりOK。
ここからは私自身の体験談です。
宮古島に観光に来た友人が車内で突然「サトウキビの丸かじりがしたい」と言ってきました。ちょうどサトウキビ畑がたくさんあるエリアを走っていたので、キビ刈りをしている畑の前で車を止め、オジーに「この人がサトウキビをかじりたいと言ってる」と言うと、笑顔でサトウキビを切って渡してくれました。
オジーは、かじりやすいようにカマで丁寧にサトウキビの節をカットして渡してくれました。実は私もこの時初めてサトウキビを丸かじりしました。独特の甘い香りと、サトウキビの繊維をむしゃむしゃ噛む独特の食感がクセになりそうでした。
オルタナティブファーム宮古に比べるとかなりワイルドな丸かじり。観光農園でも何でもないそのへんの畑でかじるからこそ、よりおいしく感じたのかもしれません。友人もワイルドな丸かじりに大満足でした。
1月~4月の手刈りの畑
サトウキビの収穫時期は1月から4月。ピークは2月、3月です。畑でサトウキビの丸かじりをしたいならこの時期がオススメ。
サトウキビは植えてから1年半で収穫。今年の夏に植えたら再来年の1月から収穫が始まります。
最近では手刈りのサトウキビ畑は少なくなりました。8割のサトウキビはハーベスターという機械で収穫されます。
ハーベスターで収穫している畑では丸かじりは難しいです。ハーベスターは爆音を響かせながら畑を走行してサトウキビを刈っています。機械の音が大きすぎて操縦している人に声が聞こえません。
ハーベスターを操縦している人が畑の持ち主出ない場合も多く「サトウキビを丸かじりしたい」言うと相手を困らせることになりかねません。
狙いは手刈りの畑。手刈りの畑は少なくなりましたが、幹線道路から農道に入り車を走らせると昔ながらの方法でサトウキビをカマで刈っている畑が見つかります。
若い人には不審者扱いされる場合があるので優しそうなオジーオバーがいる畑をオススメします。女性が「丸かじりしたい」と言うと特に効果的です。
まとめ
オルタナティブファーム宮古はサトウキビの質にもこだわっています。有機栽培でサトウキビを育てるなど宮古島のサトウキビの常識を覆してきました。加工品の品質も高く品評会でも高評価。ネット販売でも人気です。
そのへんのサトウキビ畑でキビを丸かじりする人はあまりいませんが、南国宮古島の太陽の下でオジーがカマで切るサトウキビにはなんともいえない魅力があります。
沖縄といえばサトウキビ。宮古島といえばサトウキビ。宮古島にご旅行の際はぜひ一度、南国の太陽の恵みがギュッとつまったサトウキビを丸かじりしてみてください。