宮古島移住5年のshimagurashiです。
17endは宮古島と橋でつながる下地島の絶景スポット。
移住5年で宮古島の観光スポットは全て巡りましたが、17endの美しさは際立っています。
太陽の日差しを受けて輝く海は、時間帯や潮の干満によって表情を変え、「青」という一言では表現しきれない輝きを放ちます。
「青」「蒼」「藍」「紺」「宮古ブルー」「エメラルドグリーン」「コバルトブルー」
17endの海は7色の輝き。視界にいくつもの海の色が飛び込んできます。
訪れるたびに新たな感動を与えてくれる17end。
17endの海がきれいに見える条件や駐車場、歩いて行く方法をまとめました。
17endとは
17endは宮古島と橋でつながる下地島にある下地島空港の北側の海です。
正確には航空用語で「ワンセブンエンド」と読みますが宮古島では「ジュウナナエンド」という読み方が定着しています。
17 endは下地島空港の埋め立てによって人工的に作られた場所です。
空港の埋め立てによって潮の流れがせき止められ、17 endの海底に砂がたまるようになりました。砂がたまることで水深が浅くなり、海の輝きが際立つようになりました。
2015年に宮古島と伊良部島をつなぐ伊良部大橋が開通。宮古島から伊良部島を経由して車で17endに行けるようになったことで、観光客が急増し、宮古島観光の定番スポットとなりました。
絶景を見るには
17endは潮の干満や時間帯によって様々な表情を見せてくれます。絶景を見るための条件をまとめました。
晴れの日
絶景を見るための一番の条件は晴れていること。曇りだと海の色がきれいに出ません。
宮古島の海の美しさは天気に大きく左右されます。太陽の日差しがしっかり届いていれば、冬も春も秋も、海はとても美しいです。
宮古島の海が一番美しいのは夏だと思われがちですが、季節にはそれほど左右されません。天気さえよければ季節に関わらず海はきれいです。
冬の17endも、晴れの日は夏と変わらず美しいです。
10時~13時
宮古島の海は、島の西側にあるか、東側にあるかによって、オススメの時間帯が変わります。
与那覇前浜や砂山ビーチなど、島の西側の海は、午前中の方が海の色がきれいに見えます。新城海岸や吉野海岸など、島の東側の海は、午後がきれいです。
海を見た時に、背中側から太陽の光が当たる時間帯に行くことで、より美しい海に出会えます。
17endは下地島の西側にあります。午後よりは午前中の方が海はきれいに見えます。オススメの時間帯は10時~13時。13時以降もきれいですが、逆光になるので午前中ほどの輝きはありません。
大潮の干潮
17endには干潮で潮が引いた時間帯に、幻のビーチが現れます。干潮時にはテトラポットから幻のビーチに下りることができます。
砂は真っ白できめ細かくとても美しいです。幻のビーチから眺める17endはこの世のものとは思えない美しさ。海の透明度がとても高く、遠浅の海と水平線の向こうに広がる青空のコントラストはまさに絶景です。
幻のビーチが現れる時間帯は日によって異なります。月の満ち欠けによって大潮、中潮、小潮と潮が変化するのに合わせて、潮位も変わります。
最も広い幻のビーチが現れるのは大潮の日。干潮の時間帯にはかなり潮が引き、広大な砂浜が浮かび上がります。
中潮、小潮の日も干潮の時間帯には幻のビーチが現れます。中潮でも小潮でも、晴れた日の午前中、干潮の時間帯の17endはとてもきれいです。
宮古島・下地島の干潮・満潮の時間は気象庁のこちらのサイトで確認できます。
車両通行止め
17endは2019年3月に車両通行止めとなりました。
17endは下地島空港の滑走路外周道路です。道路幅は狭く車1台がぎりぎりすれ違えるほど。
2015年の伊良部大橋開通後、17endに観光客のレンタカーが急増したことから、空港管理事務所が車両通行止めにしました。
通行止め前の17endは無法地帯でした。狭い道路に大量の車が路上駐車。17endでサップなどのマリンレジャーを提供する業者も出始め、大型観光バスも乗り入れるようになりました。
車両通行止めになったことで、観光バスやマリンレジャー業者は乗り入れができなくなりました。
車両は通行止めになりましたが、立ち入り禁止になったわけではなく、歩いてなら入れます。実際に歩いて行ってみると、以前より人が少なく、車が全くないのでとても快適。
通行止めによって17endの魅力はさらに増したように感じられます。
伊良部大橋開前、船と車を乗り継いでしか行けなかった17endは知る人ぞ知る宮古島の穴場スポットでした。
車両通行止めによって、静かな17endが戻ってきました。
・・・2020年は静かでしたが、2021年に17endは再び人で溢れるようになりました。。。
気になる方は最後までお読みください。。。
歩いて行く方法
17endの空港外周道路の入り口までは車で行けます。通行止めのポイントから絶景スポットまでは約300メートル。歩いて5分~10分です。
宮古島からは伊良部大橋を渡って左折、道なりに進み渡口の浜を通過して下地島に入ります。下地島に入ってからは一本道です。
伊良部大橋から20分ほどのドライブで空港外周道路の入り口に着きます。
駐車場はありません。空港外周道路の入り口付近に路上駐車して中に入ります。夏のトップシーズンは常時20台ぐらい車が止まっています。
歩いて行ってみた
8月のある日、17endに歩いて行ってみました。
入口には「車両通行止め」の文字。ここから先は車は入れません。
歩いて散策する17endもまた魅力的です。強い日差しを浴びながら、右手には下地島空港の滑走路、左には17endの輝く海が見えます。
通行止めになるまで車で溢れていた道路からは車が消え、人もほとんどいません。
17endの絶景を独り占めしたような気持ちになれます。
5分ほど歩くと幻のビーチが視界に入ります。大潮の日の干潮の時間帯だったので、かなり潮が引き、広大な砂浜が現れていました。
砂浜の上にはテトラポットから海に降りたビキニ姿の女性が数名いました。
17endの北端まで歩くと航空機の誘導路が見えてきます。17endの北側の海は深い青緑色の海。こちらも魅力的です。
写真を撮るのに夢中になり、あっという間に時間がたちます。
何度見ても見飽きることのない、絶景です。
17endの駐車場
車両通行止めになった後、17endは路上駐車で溢れました。
車両通行止めの効果で最初のうちは訪れる人が激減していましたが「路駐で行ける」という噂が広まり、人が増え始めました。
17endに駐車場はありませんでしたが、あまりに路駐が増えたため、市役所が駐車場を整備しました。
駐車スペースは2ヶ所。17endの入り口付近に10台分、50メートルほど離れた場所に10台分が確保されています。
無料駐車場で早い者勝ちなので、朝10時ぐらいまでには駐車場は埋まります。
17endに駐車場が整備された後も路上駐車は減らず、ピーク時には200メートル以上路上駐車が続いています。
17end最新情報
17endの環境は刻一刻と変化しています。
2015年ぐらいまでは、誰も訪れない静かな海でした。
伊良部島の一部の人だけが知っている絶景スポットで、宮古島に住んでいる人も知らない場所でした。
伊良部島のタクシードライバーが、感じのいい観光客だけを特別に案内する場所でした。
17endはSNS効果で一気にメジャーになりました。
ツイッター、フェイスブック、インスタグラムで「♯17end」が投稿され始めると、あっという間に人で溢れるようになりました。
狭い道路に車が溢れ、観光バスまで進入するようになり、2019年に車両通行止めになりました。
車両通行止め直後は訪れる人は激減しましたが、17endは再び人で溢れるようになりました。
駐車場が整備され、歩いてなら行けることが広まり、今では宮古島の定番観光地の仲間入りを果たしています。
最近17endにパーラーが増えて来ました。
宮古島では移動販売車のパーラーが急増しています。
ルールを守って民間の土地を借りて営業しているパーラーもありますが、公道や市有地で許可なく営業しる業者が多いです。
17endでは数台の移動販売車が数台飲み物やかき氷、タピオカドリンクを売っています。
17endには売店も自動販売機もありません。観光客にとってパーラーはありがたいですが、公道での営業は違法です。
最初は1台でしたが5台ぐらいに増えています。
最近、17endに電動キックボードのレンタル業者が参入しました。
パーラー同様、道路に駐車して電動キックボードを貸し出しています。
17endは入り口から絶景スポットまで300メートル、飛行機の進入路がある滑走路の先端までは600メートルほど。
歩いて行ける距離ですが、先端まで歩くと10分はかかります。
電動キックボードだと3分ぐらいで着くので、歩くのが面倒な観光客にはとてもありがたいです。
電動キックボードが公道を走るためには原付バイクと同じようにナンバープレートが必要です。軽自動車税も支払わなくてはなりません。
17endで貸し出されている電動キックボードにはナンバープレートが付いていません。
貸し出している業者は「17endは公道ではないのでナンバープレートはいらない」「公園みたいなものだから誰が乗ってもいい」と宣伝しています。
17endは下地島空港の外周道路。法律上の道路ではありません。所有しているのは沖縄県で、県有地を一般人に開放している形です。
公道ではないのでナンバープレートなしで走っても法律上問題はなさそうですが・・・電動キックボードの17endへの進入が許されるかは微妙な所。
車両通行止めになってからは原付バイクでも入れなくなりました。自転車しか入れません。
電動キックボードはナンバープレートをつければ「軽自動車」なので入れないはずですが、ナンバープレートのない電動キックボードは・・・微妙です。
個人的には電動キックボードの貸し出しはいかがなものかと思います。
電動キックボードは慣れれば時速30キロぐらい出ます。
「17endの美しい海に目を奪われ、開放的な気持ちで運転していると、歩行者にぶつかってしまった」
初心者が乗るので、いつこのような事故が起きてもおかしくありません。
事故が発生する前に早めに規制した方がいいと感じます。
貸し出し業者は「この先4キロ」と宣伝していますが、実際は絶景スポットまでは300メートル、滑走路先端部までは600メートル。
通行止め解除地点までは4キロありますが、滑走路先端部より先までわざわざ行く人はいません。
パーラーや電動キックボード業者の乱立で17endは再び穏やかでない場所になってしまいました。
無法地帯化が進んでいます。
17endの海は宮古島ナンバーワンの美しさ。
ルールを守って誰もが気持ちよく楽しめる場所であってほしいと願います。
暑さに注意
17end観光時には暑さに注意が必要です。
特に5月~9月は熱中症のリスクがあります。
宮古島の日差しは本土とは比べ物にならないぐらい強いです。
17endはアスファルト張りなので、直射日光とアスファルトからの照り返しで体感温度はかなり高いです。
夏はアスファルトが鉄板のように暑くなります。触ると一瞬でやけどします。
絶景スポットまで往復するだけでも15分かかります。
水分補給は必須です。少しだけ時間を過ごすつもりが、絶景に目を奪われて長居するパターンも多いので飲み物持参をおすすめします。
観光客の平均滞在時間は30分ほどですが、30分でも体へのダメージはかなりあります。
17endの海が美しく見えるお昼前の時間帯は日差しが強いので要注意。
暑さを避けるならサンセットタイムがおすすめ。17endは宮古島有数の夕日スポット。晴れた日は水平線に沈む夕日がバッチリ見えます。
水難事故に注意
17endはきちんと管理された観光スポットではありません。管理人やライフセイバーがいないので、水難事故は自己責任です。
17endの海は遠浅に見えて急に深くなっているところがあり、危険です。
陸から沖に向かう強い潮の流れ「離岸流」が発生しているポイントがあります。一度離岸流に流されると帰って来られなくなります。
17endではたびたび漂流事故が発生しています。目撃者がいて消防や海保に通報してくれれば助かりますが、誰にも気づかれずに潮に流されると悲惨です。
17endはシュノーケリングには向いていません。砂地の海なので、サンゴも熱帯魚もほとんど見えません。
幻のビーチに下りることは禁止されていませんが、ライフセイバーがいないので海水浴は危険を伴います。
17endにはトイレやシャワーがありません。最寄りのトイレは車で5分の通り池の駐車場。最寄りのシャワーは車で15分の渡口の浜です。
宮古島には海水浴やシュノーケリングができる海がいくつもあります。17endでの遊泳は危険を伴います。17endは美しい海を眺めるだけでも十分満足できるスポットです。
航空マニアの聖地
下地島空港17endは航空マニアの聖地と呼ばれる場所です。
2013年まで、JALとANAのパイロット養成飛行場として使われていました。
長さ3000メートルの滑走路があり、着陸した飛行機が滑走路上で再加速して離陸する「タッチアンドゴー」訓練が名物です。
JALとANAが撤退してからは訓練の回数は減っていますが、海外の航空会社や国内のLCC、海上保安庁の小型機が訓練していることがあります。
現在は成田からジェットスター、羽田・神戸からスカイマークの直行便が下地島空港に飛んでいて、迫力満点の着陸を間近で見ることができます。
宮古島に旅行するなら、下地島空港発着のジェットスター・スカイマーク便を利用するのもアリです。
航空運賃が安いだけでなく、絶景の17endへのアプローチ&着陸を楽しめます。着陸時の風景がこれほど美しい空港は日本中探してもありません。
まとめ
17endは宮古島を代表する絶景スポット。宮古島に旅行するなら訪れて損はしません。
車両通行止めになったことで、人が少なくなり、魅力がアップしています。
絶景に出会うなら、晴れた日の午前中、干潮の時間帯がベストです。
皆様の宮古島旅行の参考になれば幸いです。