宮古島の夏の味覚といえばマンゴー。南国の強い太陽の光を浴びて育ったマンゴーには甘味がぎっしりと詰まっています。
宮古島のマンゴーは贈答用としても大人気。宮古島に旅行するなら農園の直売所や市場でお得にマンゴーを購入して楽しみたいところです。
宮古島産マンゴーの品種や収穫時期、直売所・パーラーがある農園、市場の情報をまとめました。
※2022年のマンゴーは不作で各店品薄です。ネット通販には在庫があります。
生産量日本一
マンゴーは宮崎のイメージが強いですが、実はマンゴーの生産量日本一は宮古島市。年間600トンものマンゴーが生産されます。
宮古島産マンゴーで最もメジャーなのは「アーウィン」という品種。国内生産のほとんどを占める大人気の品種で「アップルマンゴー」としても知られています。
皮は赤紫色、果肉は鮮やかな黄色。果実の重さは300g~600g。糖度は13度前後。甘い香りが強く、ジューシーでとろけるような味わいは数あるマンゴー品種のなかでもダントツ。贈答用としても一番人気です。
宮古島産マンゴーの人気2番手は「キ―ツ」という品種。アーウィンより糖度が高く、2回りほど大きい特大のマンゴーです。
人気の秘密は濃厚な香りと甘さ。「幻のマンゴー」とも呼ばれる品種で、収穫の見極めが難しく、全国的な生産量は少ないです。
宮古島旅行で初めて「キーツ」を食べ、「キーツ」のファンになってリピーターになった人もいます。宮古島では「キーツ」を育てているマンゴー園も多いです。
宮古島には、おいしいマンゴーができる自然環境が整っています。宮古島はサンゴ礁が隆起して出来た島。水はけのよい大地、弱アルカリ性の土壌、ミネラル豊富な地下水、南国の強い太陽の光。豊かな自然環境で育った宮古島のマンゴーは格別においしいです。
収穫時期
マンゴーの収穫のピークは6月~7月。農園の直売所や市場で購入できるのは6月~8月です。
マンゴーの栽培は年間を通して行われます。冬に花つり、春に「まびき」にあたる摘果、5月に玉つり、袋かけをして6月~7月に収穫です。
マンゴーは収穫前に果実一つ一つに袋がかけられます。マンゴーの果実は、収穫にちょうどいい時期になると枝から離れ、自然に落下します。マンゴー農家は毎日マンゴーハウスの全てのマンゴーをチェックして、袋の中に落ちている果実を収穫します。
収穫直前になると、マンゴーの果実が赤紫色から鮮やかな紅色に急激に変色します。その翌朝には袋の中に果実が落ちています。
宮古島の農園の直売所には、収穫したての新鮮なマンゴーが並びます。直売所にたくさんマンゴーがある時もあれば、品切れの日もあります。
値段
高級フルーツのイメージがあるマンゴーですが、宮古島では都会のデパートに比べるとかなり安く手に入ります。
贈答用はきれいに箱詰めされ、宮古島で購入してもそれなりの価格ですが、傷ついたり色づきが悪いマンゴーは直売店や市場で安く販売されることがあります。
B級品のマンゴーは島外には出荷されません。マンゴー農家はB級品を知人に配ったり、直売所で安く販売したりします。
【贈答用マンゴーの値段の相場】
「アーウィン」2kg(5~7玉)
6,000円~12000円
「キーツ」2kg(2~3玉)
6,000円~12000円
【ばら売りマンゴーの値段の相場】
「アーウィン」1玉
1,000円~1,500円
【訳ありマンゴーの値段の相場】
「アーウィン」1玉
500円~
農園の直売所・市場
宮古島でマンゴーを買うなら「農園の直売所」「農園のパーラー」「市場」の3択です。それぞれの特徴とオススメのお店を紹介します。
品質にこだわるなら農園の直売所・パーラー。安く買うなら市場です。
農園の直売所
宮古島には20ヶ所以上のマンゴー農園があります。どのマンゴー農園も島外への出荷がメイン。直売所が併設されている農園は少数派です。
直売所があるマンゴー農園は規模が大きく、歴史が長い傾向にあります。どの農園もプレハブの仕分け施設の一角を直売所にしています。見た目は怪しいですが、勇気を出して入って損はありません。
直売所にマンゴーがあるのは6~8月。マンゴー農家が1年で一番忙しい時期です。直売所で仕分け作業をしている人たちはお客さんに「いらっしゃい」と言う暇もないほど忙しいです。
とても忙しいので押し売りされるようなことはありません。宮古島の人は接客業をしていても無愛想で口下手な人が多いです。直売所ではこちらから質問しないといろいろと教えてくれません。
不作の年は直売所での販売がない場合もあります。直売所の販売は在庫処理扱いで、どの農園も力を入れているわけではありません。
直売所は閉まっていることもあります。定休日や営業時間は決まっていません。仕分け作業をする人がいる時間帯だけ開けておくというところが多いです。直売所に行く前に電話で販売があるかを確認しておくと安心です。
宮古島のマンゴーは農園によって品質にはバラつきがあります。同じマンゴー園でも、年によって品質・収穫量が変わります。
マンゴーはとてもデリケートな植物。どの農園も毎年必ず「大豊作」というわけにはいきません。来年に力をためるため、「今年は木を休ませる」という選択をする農家もいます。
宮古島ナンバーワンのマンゴー農家だからと言って毎年必ず高品質のマンゴーが出来るわけではありません。
へんとな農園
宮古島のマンゴー界のカリスマ「辺土名さん」のマンゴー園「へんとな農園」。宮古島で最も有名なマンゴー農園です。宮古島の北側、島尻集落の農園近くに直売所があります。
あまりに人気になりすぎて、早々にその年の出荷分が完売になります。2019年は5月で全てのマンゴーが完売となりました。
在庫に余裕がある時には直売所でもマンゴーを買えますが、運次第。へんとな農園の直売所に行くなら事前の電話は必須です。
「へんとな農園」
宮古島市平良字島尻340-1
電話 0980-72-5181
栄福果樹園
宮古島の北東側、サトウキビ畑の中にあるマンゴー園です。宮古島のマンゴー園の中でも栽培規模はかなり大きいです。「アーウィン」「キーツ」を栽培しています。インターネット販売がメインですが収穫時期は直売所でもマンゴーを購入できます。
「栄福果樹園」
宮古島市平良字東仲宗根添3481
電話 0980-72-9580
クマザ農園
宮古島の東側、クマザという地域にあるマンゴー農園です。「アーウィン」「キーツ」を栽培しています。インターネット販売がメインですが収穫時期は直売所でもマンゴーを購入できます。
「クマザ農園」
宮古島市城辺字長間2202-3
電話 0980-77-7209
大野果樹園
宮古空港から車で5分の大野果樹園。選別場でマンゴーの直売をしています。
時期によりますが、シャッターが開いていて、電気がついている時は売ってくれます。価格もお手頃です。
宮古空港からも近いので、帰りにレンタカーを返す前に寄るのもあり。
「大野果樹園」
宮古島市平良字東仲宗根添639-4
電話 0980737453
農園のパーラー
直売所に加えてパーラーが併設されているマンゴー農園もあります。直売所は入りにくいという方、実際にその農園のマンゴーを食べて購入を決めたいという方は、パーラー併設の農園がオススメです。
ユートピアファーム宮古島
へんとな農園と並ぶ、宮古島を代表するマンゴー農園。全国放送のテレビ番組でも何度も紹介されている有名店です。最近は人気になり過ぎてパーラーは連日満員の大人気。観光バスのルートにもなるほどの人気店です。
パーラーではマンゴーや島バナナのソフトクリーム、マンゴープリン、フローズンなどを楽しめます。収穫時期には期間限定でマンゴーパフェやマンゴーロールケーキが販売されます。
特にマンゴーソフトクリームは絶品。凍らせたマンゴーがごろごろと入っていて、マンゴーの甘さ、食感をソフトクリームで楽しめます。クリームにもマンゴーの香り付けがされていて、マンゴーの自然な甘みを楽しめます。
個人的に宮古島のスイーツで一番おいしいのは、ユートピアファームのマンゴーソフトクリーム。宮古島に友人が遊びに来たら必ずオススメするスポットです。
マンゴーソフトクリームは1年中販売されています。冷凍保存のマンゴーが使われていますが、収穫後の時期はその年に採れた新鮮なマンゴーが使われるのでおいしさもアップします。
パーラーでは「アーウィン」「キーツ」を購入できます。有名店だけあって安くはありませんが、品質にこだわりたい人には自信をもってオススメできるマンゴーです。
「ユートピアファーム宮古島」
宮古島市上野字宮国1714-2
電話 0980-76-2949
すくばり農園
直売所の前にテラスがありマンゴーを使ったスイーツを楽しめます。収穫時期には生のマンゴーも食べれます。マンゴージュース、マンゴーケーキが人気です。宮古空港にも近いので旅の帰り際に立ち寄るのもアリ。直売所でのマンゴー販売もあります。
「すくばり農園」
宮古島市東仲宗根添1210-1
電話 0980-73-1307
満月食堂
宮古島の知る人ぞ知る食堂。ランチの時間帯は地元の人たちに人気のお店です。食堂とマンゴー農園を営んでいて、収穫時期には食堂に併設されている直売所でマンゴーが販売されます。
駐車場も広く入りやすいので気軽に立ち寄れます。なんともローカルな空気感が流れる不思議な食堂なので、マンゴーを買うついでに満月食堂でランチするのもありです。食堂にはマンゴージュースもあります。
農園名は「田原フルーツランド」。マンゴー農園としての歴史は古く、宮古島で最初にマンゴー栽培を始めた農園のひとつです。
「田原フルーツランド」
宮古島市平良大浦445
電話 0980-79-5995
市場
マンゴーの収穫時期には市場でもマンゴーを購入できます。市場に出回るマンゴーは直売店で販売されるものに比べるとやや品質が落ちます。
大手のマンゴー農園は、ネット販売などで、独自に島外に出荷するルートを確立しています。人気のマンゴー農園のマンゴーは自社ルートで全て出荷されるので、市場に並ぶことはありません。
市場には規模の小さいマンゴー農園のマンゴーや、大手マンゴー農園が自社ルートで出荷できなかったマンゴーが並びます。
直売所に比べると品質はやや劣りますが、価格は安いです。
直売所だと在庫次第でマンゴーが売り切れますが、市場なら確実にマンゴーが手に入ります。
宮古島滞在中に確実にマンゴー手に入れたいなら市場がオススメ。市場でマンゴーを購入し冷蔵庫でキンキンに冷やせば、ホテルでも宮古島のマンゴーを満喫できます。
追記;実際に市場を回って価格調査をしてきました。とにかく安くマンゴーを買いたい方はこちらの記事をご覧ください。
あたらす市場
宮古島産の野菜が何でも揃うJAの「あたらす市場」
マンゴーの収穫時期には大量のマンゴーが店頭に並びます。箱詰めの贈答用マンゴーが大半ですが1玉単位での販売もあります。1玉1,000円~1,500円と都会に比べればかなり安くマンゴーを購入できます。タイミング次第ですが訳ありマンゴービ販売もあります。
「あたらす市場」
宮古島市平良下里1442-1
0980-72-2972
ワイドー市場
あたらす市場より規模は小さいですが、あたらす市場同様、宮古島の農家が持ち寄った農産物が販売されています。
贈答用の箱詰めのものはなく、2~3玉入りのパックがメイン。1玉単位でも購入できます。訳あり商品が販売されることも多いです。小ぶりの訳ありマンゴーは1玉500円ぐらい。
訳ありマンゴーは傷があったり色づきが悪かったりして見た目は良くありませんが、味は変わりません。食べごろのマンゴーは値引きされるので、宮古島滞在中にホテルでマンゴーを食べたいならかなりオススメです。
「ワイドー市場」
平良字松原638-1
電話 0980-72-7684
島の駅みやこ
宮古島最大級の土産物店「島の駅みやこ」。「雪塩」を製造するパラダイスプランが運営しています。
「マンゴー共和国」と銘打ってイベントを開催するなど、マンゴー販売にかなり力を入れています。
観光客をターゲットにしているので、あたらす市場やワイドー市場よりは高めです。スーパーサンエーで、同じ生産者のマンゴーが約半額で売られていることがありました。直売所の方がやすいこともあります。
「島の駅みやこ」
宮古島市平良字久貝870-1
電話 0980-79-5151
まとめ
宮古島産マンゴーの収穫時期、値段、直売所のある農園についてまとめました。
宮古島産マンゴーの収穫のピークは6月~7月。農園の直売所や市場でマンゴーを買えるのは6月~8月。都会に比べるとかなり安くマンゴーを購入できます。
品質を求めるなら農園の直売所。安さを求めるなら市場。
宮古島のマンゴー農園で特に人気なのは「へんとな農園」と「ユートピアファーム宮古島」。市場だと「あたらす市場」「ワイドー市場」「島の駅みやこ」がオススメです。
南国の太陽の光をたっぷり浴びた宮古島のマンゴーは格別においしいです。皆様が宮古島でステキなマンゴーに出会えるよう願っています。