宮古島で子育てするメリット・デメリットは?

宮古島に移住して子育て中のshimagurashiです。

「宮古島の豊かな自然環境の中で子供を育てたい」と考え、移住した私たち。

実際に宮古島での子育て生活が始まると、想定外のメリットがあった一方で、デメリットも見えてきました。

宮古島の子育てのメリット・デメリットをまとめました。

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移動のストレス

沖縄の離島なので、子育てで不便を感じることもある程度覚悟していましたが、今のところ不便は全くありません。

子育て支援センター、保育園、保健センター、小児科、耳鼻科、公園など、子育てに必要な施設は、全てそろっています。

宮古島は市街地がコンパクトな分、狭いエリアに何でもそろっていてとても便利。市街地エリアに住めば、保育園も公園も小児科も、車で5分で行けちゃいます。

宮古島は市街地エリアでも渋滞がなく、信号が少ないので、移動のストレスも都会に比べるとかなり少ないです。

小さい子連れで移動する場合、移動時間がストレスになるものですが、宮古島ではその心配は全くありません。

子供と一緒に出かけて忘れ物をしても、車で5分で自宅に帰れるという安心感もあります。

ドラッグストアやコンビニも充実しているし、子育て世代の味方、西松屋もあります。最低限必要なものは全て島内で買えます。

子供のミルク、哺乳瓶、おむつ、おしりふき、服などは、全て島内のドラッグストアや西松屋で買っています。

子供のおもちゃは西松屋やサンエー衣料館(スーパー)、ドンキホーテで買えます。我が家はチャイルドシートもサンエーで購入しました。

冬も寒くないので買い物がしやすいのもありがたいです。買い物に出かけるたびに厚着をし、子供を厚着させるストレスがないのは、宮古島で子育てをする大きなメリットです。

ほとんどのものは島内の店舗で購入できますが、島内になくても、ネットショッピングで買えるので問題ありません。注意点は「全国送料無料」と書いてあっても沖縄の離島は送料がかかることがあることぐらいです。

子供が主役の島

宮古島は、子供が主役の島。宮古島の人たちは、とにかく子供にやさしいです。

人口5万4千人の小さな島。「島の子供はみんなの子供」という雰囲気があります。

移住者の私たちにとって不思議だったのは、子供が生まれ、子供を連れて外出するようになってから、声をかけられる機会がとても多くなったこと。

宮古島の人たちは多かれ少なかれ移住者への抵抗があります。差別しているわけではありませんが移住者を「ナイチャー」と呼び、地元出身者と移住者を明確に区別します。

子供が生まれるまでは、声をかけられることはありませんでしたが、子供が生まれてからはスーパーで「かわいいね」「何歳?」などと声をかけてくれます。イベントで初対面のお母さんにお菓子をもらったこともありました。

子供の顔を見てにこにこしながら語りかけてくれるので、こちらも嬉しい気持ちになります。

地元企業は、子育てに対する職場の理解もあるので、ありがたいです。会社によりますが、子供が熱を出したら帰れるし、保育園の行事の日は休めます。子供を小児科に連れていくために遅れて出勤してくる人もいます。

お祝いが盛ん

宮古島はとにかく子供のお祝いが盛ん。祝い事への熱量は、日本一ではないかと思うほどです。

子供が生まれたら、ナーフィーと呼ばれる子供の誕生祝いをします。

自宅に親戚や友人、知人、職場の同僚を招き、子供をお披露目します。

お祝いの日には自宅に100人以上の人がやってきます。一度に家に入ることはできないので、入れ替わりながらやってきます。

初めて見た時はナニコレ珍百景でした。普通の一般家庭のリビングに何十人も人がいて、オードブルの料理や寿司を食べ、祝い酒を飲みます。

宮古島なのでもちろん祝い酒のオトーリも回ります。主役の子供は気が付いたら誰かに抱っこされています。

生まれて間もないうちから、こういう環境で育つので、宮古島の子供たちは素直で、気づかいができます。

子供の祝い事は、小学校入学、高校合格、成人式の日にもあります。

お祝いのおかげで、子供は親の交流関係を知ることができます。宮古島では、当然のように、同僚の子供の顔と名前が一致します。

子供のことを知ってくれている人が多いことは、安心感につながります。宮古島は狭い島なので、親の目を離れても、子供がどこで何をしていたかという情報が入ってきます。

子供にとっては窮屈な部分もあるかもしれませんが、親にとってはありがたいことです。

生まれてから成人するまで、4回も自分のお祝いを経験する島の子供たち。お祝いは子供の成長を願うためのものであると同時に、子供が親への感謝と尊敬の気持ちを抱くタイミングでもあります。

とにかく兄弟が多い

宮古島はとにかく兄弟が多い島です。今の50代ぐらいの世代だと、5人兄弟、6人兄弟はあたりまえでした。

昔に比べると子供の数は減っていますが、今でも3人兄弟、4人兄弟はあちこちにいます。30代で7人子供がいる人もいます。

子供が多いということは、子育てがしやすいということ。子供が生まれたタイミングで島に帰ってくる宮古島出身者も多いです。

我が家も、都会で働いていたら、共働きで子育ては無理だったかもしれません。

公園が広くて便利

実際に子育てをしてみて、すばらしいと感じるのが、宮古島の公園。市街地エリアに広い公園がいくつもあります。

海空すこやか公園、カママ嶺公園、盛加越公園など。市街地エリアにの公園はかなり充実しています。

公園には広大な芝生が広がっていて、遊具があります。2016年に完成したばかりの海空すこやか公園は、遊具も安全でトイレもきれい。

広大な公園なので「公園デビュー」なんて概念はありません。休日には50人ぐらいの子供が遊んでいます。

広い公園なので、50人子供がいても、きゅうくつな感じは全くありません。1歳児も小学生も、同じ遊具で遊びます。

宮古島の子供たちは、自然に小さい子に手を貸すことを身につけています。親も他人の子に自然に声をかけ、手を貸してくれます。

公園が広く、緑の芝生が広がっているからか、私は家にいるときよりも公園にいる時の方がおおらかな気持ちでいられます。

ただし、夏は暑すぎて公園では遊べません。

6月から9月までは、外に15分いるだけで熱中症になるような日差しの強さです。遊具も鉄板のように熱くなります。日中、公園で子供を遊ばせている人はいません。

エメラルドグリーンのビーチで砂遊び

宮古島の人たちにとって、海は美しいものであると同時に、恐いものでもあります。宮古島では毎年水難事故で亡くなる人がいます。

地元出身者で、子供を海に連れていく親はあまりいませんが、移住者は子供を海で遊ばせています。

夏は日差しが強すぎて、熱中症の危険があるので、小さい子連れでの海遊びは厳しいです。

夏でも気温が低い時間帯や、冬の晴れた日の海は、子供が砂遊びするには最高です。

ビーチには公園の砂場の何100倍もの砂が目の前にあります。休日、お砂場道具を持って子供と海に出かけるのは、移住者の楽しみ。

観光客を横目に見ながら、優雅にのんびりと子供の砂遊びを眺めている間だけは、ちょっとした優越感に浸ることができます。

子供のおかげで広がった人脈

移住者の私たちは、子供が子育て支援センターや保育園に通ったことで、宮古島での人脈を広げることができました。

子供が生まれるまでは、同世代の人たちとの交流は限定的でしたが、子供を通して同世代の親との人脈が広がりました。

子育ての悩みを共有できることは、大きな心の支えになっています。仲良くなった親子を自宅に招いたり、ランチに行ったり。宮古島は狭い島で移動も楽なので、気軽に誘いあえるのも良いところです。

子供の学力

子供が小さいうちは子育て環境は最高ですが、子供が小学校に通う頃から気になりはじめるのが子供の学力。

小学生・中学生の全国学力テストで、沖縄県は全国平均を下回っています。特に中学生の点数は全国でも最下位レベルです。

宮古島の場合、高校入試はありますが、ほとんど全員が希望の高校に合格するので、受験競争もなく、子供たちはぬるま湯につかった状態で高校卒業までを過ごします。

意識の高い親は、高校から寮のある沖縄本島の進学校に子供を通わせています。子供が高校に入学するタイミングで家族で沖縄本島に引っ越す人もいます。

宮古島はとても部活が盛んな島です。バスケ、バレー、サッカー、野球。部活をしている子供はとても多いです。

宮古島の市街地の中学校では帰宅部の生徒もいますが、田舎の中学校はほとんどの生徒が何かしらの部活をしています。駅伝大会に向けて全校生徒で毎日持久走を頑張っている学校もあります。

部活と勉強を両立させている優等生もいますが、部活でクタクタの生徒もいます。

素直でやさしい子が多いですが、年によっては学級崩壊しているところもあります。いじめの噂もちらほら耳にします。

宮古島が特にひどいということではありませんが、学級崩壊やいじめが全くないわけではありません。

今の時代、スマホでゲームやYouTube、ラインばかりしている子供もいます。

習い事事情

学習塾はいくつかあります。公文式や七田式の教室もあります。

珠算教室、習字教室、ダンス教室、三線教室、ピアノ、スイミングなどもあります。

習い事のジャンルは幅広いですが、教室の数は少なく、選択肢は少ないです。選択肢が少ないので、自分に合った先生や教室を選ぶことはできません。習字ならこの先生。ダンスならこの先生に習うしかないという感じです。

教室が少ない分、同じ習い事をしている人たちはみんな知り合いになります。

お金の問題

宮古島は給料水準がとても低いです。最近ではプチバブルと言われる好景気の宮古島ですが、給料水準が高くなったわけではありません。

宮古島で子育てをするうえで一番大きな壁になるのが、お金のこと。

子育てにはお金が必要です。この給料で子供を立派に育てることができるのかという不安は常につきまといます。

宮古島は離島なので、部活の遠征で沖縄本島に行くことが多いです。渡航費の補助金制度もありますが、もちろん親の負担もあります。

物価は安くありません。子育て世代にとっては、食料品が安くないのがつらいところです。家賃もやや高めです。最近はプチバブルで家賃が高騰しはじめています。

子育て世代で家計が楽そうな家はほとんどありません。アルバイトをしている高校生も多いです。

普通に島の小学校、中学校、高校を卒業するだけならなんとかなるかもしれませんが、たくさんの習い事を経験させたり、大学に進学させたいなら、難しい部分もあります。

宮古島の子育て世代は、自分の娯楽は我慢して、子供のためにお金を使っている人が多いです。

まとめ

宮古島で子育てをするメリット・デメリットをまとめてみました。

私の実感としては、圧倒的にデメリットよりもメリットの方が多いです。宮古島の子育て環境は本当にすばらしい。宮古島で子供を育てられていることを幸せに思います。

ただし、お金のやりくりは切実です。生活の根幹にかかわる部分なので、子育て世代にとっては大きな問題です。

移住者の場合、近くに親戚がいない大変さもあります。

移住者の子育て事情について書いているとヒートアップしてきたので別記事にまとめました。

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