宮古島移住者には様々なタイプがいます。永住を目指す人もいれば、期間を定めて移住してくる人もいます。
期間限定の移住なら、仕事を重視するのはもったいないと思いますが、永住を目指すのであれば、仕事の選択はとても重要です。
30代、40代の働き盛り世代、子育て世代で、永住を目指す移住者は、正社員の仕事を探すことをオススメします。
せっかく南国の宮古島に移住するのだから「悠々自適にカフェ経営」などと考えがちですが、よほどの運と才能がなければ、縁もゆかりもない土地での自営業はうまくいきません。
宮古島で正社員として働くことを勧める理由と、宮古島の企業の正社員の待遇、正社員求人情報の探し方をまとめました。
正社員を勧める理由
「宮古島バブル」と言われる今、宮古島には仕事が溢れています。正社員求人、契約社員求人、リゾートバイト。求人サイトには様々な求人情報が溢れています。
特に建設業界やホテル業界は人手不足が深刻。仕事の内容を選ばなければ、誰でも就職できるような状況です。
しかし、こういう時代だからこそ、宮古島で永住を目指す人には企業の正社員として働くことをオススメします。
理由は単純明快。私の周りで宮古島滞在期間の長い移住者は、圧倒的に正社員として働いている人が多いからです。
移住者の中には、お金に余裕がある人や、組織に属さなくても収入を得られる仕事をもっている人もいます。自営業でうまく行っている人もいます。しかしこのタイプは少数派です。
移住者の多くは、宮古島でも企業に所属して一生懸命働いています。
「宮古島移住」という目的を達成したことに満足し、宮古島で定職につかずに南国の島暮らしを満喫しているタイプの人は、島での暮らしに飽き、3年以内に島を出ていくことが多いです。
会社と家の往復だけの毎日がつらくて宮古島に移住した私。移住前「人生は苦しい」と思っていました。移住後の今は「人生は甘くない」と痛感させられながら、会社員として一生懸命働いています。
企業に所属するなら、契約社員よりは正社員の方がオススメ。この国の経済の仕組みは、大都会も離島も同じ。仕事が安定しているほど、生活は安定します。
給料水準が低い島だからこそ、少しでも条件が良く、安定した職場で正社員として働くことをオススメします。
正社員の待遇
宮古島の企業の給与水準は非常に低いです。30代の私は地元企業で正社員として働いていますが、基本給は10万円台。移住前に比べるとかなり低くなりました。
宮古島の企業は初任給も低いですが、昇給がないのが厳しいところ。私は移住からの5年間同じ職場で働いていますが、昇給は微々たるものです。
正社員だからといって必ずボーナスがもらえるわけではありません。残業代が全く支払われない職場もあります。
週休1日の会社も多いです。宮古島には土曜日も仕事で日曜だけ休みという働き方をしている人が多くいます。
観光関連の職場の場合、働く時間が不規則。ホテルや居酒屋では深夜勤務も当たり前ですが、手当がつかないこともあります。
移住をきっかけに新しい職種の仕事に挑戦する人もいますが、移住前と同じ仕事をしている人の方がうまくいく傾向にあります。
移住者が宮古島で人脈を広げる一番確実な方法は、仕事で信頼を得ること。前職の経験を活かせる職場なら、仕事仲間からの信頼も得やすいです。仕事をきっかけに人脈が広がれば、移住生活はより豊かなものになります。
宮古島ではバブルの波に乗ってホテルや飲食店が次々に開業しています。新規オープンのホテルや飲食店は、働き手の確保に困っているので、好条件の求人情報が出ることがあります。
ただし、安定を求めるなら、地元で何十年と続いている企業の方がオススメ。バブルはいつか崩壊します。宮古島永住を目指すならバブルが終わっても生き残れる企業かどうかを見極めることが重要です。
正社員求人の探し方
宮古島の求人情報が掲載されたサイトはたくさんありますが、オススメはハローワーク宮古の求人情報。地元で長く続く安定した企業は、ハローワークに求人情報を出す場合が多いです。
ハローワーク宮古の求人情報は1週間遅れですが宮古島市役所のホームページ上にも掲載されています。
ハローワーク宮古で扱っている求人情報のうち、正社員求人は3割前後だと聞きました。
宮古島は決して豊かな島ではなく、人々が支え合って暮らしてきた歴史があります。地元企業にはコネ採用も多いです。移住者にとっては理不尽ですが、採用試験では移住者よりも地元出身者が優遇されます。移住者はどんなによい経歴を持っていていても「すぐに帰るかもしれない」と敬遠されがちです。
宮古島には中途採用という概念がありません。特殊な資格や技術を持っていれば優遇されますが、そうでない場合は、年齢に関わらず移住者は新入社員扱い。新人には細かい雑務が回ってきます。
宮古島で地元の人たちに一番人気の職場は、宮古島市役所。田舎の島なので、公務員は地元出身者に絶大な人気です。毎年1回採用試験が行われます。公務員試験でも地元出身者が優遇されます。少数ですが移住者も働いています、市役所で働いている移住者は数少ない勝ち組です。
市役所職員は会社員に比べると給与水準が高く、特にボーナスで差がつきます。
リゾートバイトという選択肢
バブルの宮古島では仕事を見つけても住む場所が確保できないという、普通なら考えられない状況が発生しています。
宮古島には、賃貸空き物件が全くありません。移住者が部屋を確保するのはとても困難な状況です。私の知人は不動産屋に2年待ちと言われました。アパート不足に便乗して極端に高い家賃を設定する不動産屋も出てきました。
どうしても今すぐに宮古島に移住したいなら、リゾートバイトのような形で、寮のある職場でアルバイトをしながら、仕事と住む場所を探す方法がオススメです。
リゾートバイトの期間中は、無理して働かず、生活をつなぐ程度のお金を稼ぐぐらいにしておけば、腰を据えて仕事を探すことができます。
宮古島ではリゾートバイト受け入れのため、寮を完備した職場が増えています。ホテル、居酒屋、飲食店など、職種も様々。女性だけでなく男性の求人も多いです。
まとめ
移住生活がうまく行くかどうかは仕事の選択次第と言っても過言ではありません。宮古島で永住を目指すなら、正社員として働くことをオススメします。
私の周りの移住者で長く移住生活を続けている人は、宮古島でも企業に所属し、一生懸命働いています。
縁もゆかりもない土地での仕事は大変なこともありますが、内地では感じられない喜びを得られることもあります。
宮古島永住を目指しているあなたが、すてきな仕事に出会い、充実した移住生活を送れるよう願っています。