沖縄の離島、宮古島に移住して5年のshimagurashiです。
移住前「沖縄には関西人が多い。移住に向いている」という噂を聞きました。沖縄の人と関西の人は開けっぴろげな性格が似ていて、話が合うとのことですが・・・
実際に移住してみると、関西人というだけでうまくいくほど移住生活が甘くないことがよくわかります。
「関西人は沖縄移住に向いている」はウソかホントか。この問いの答えに、沖縄移住成功のヒントが隠されています。
沖縄に関西人は多い?
実際に沖縄に移住して感じるのは、全国のいたるところから移住者が来ているということ。
関東や関西、名古屋、福岡などの大都市圏はもちろん。北海道、東北、北陸からの移住者もいます。
特に驚いたのは北海道出身の移住者が多いこと。極寒の地で生まれたからこそ、暖かい土地への憧れが強いようで、北海道から移住して沖縄で生活している人はたくさんいます。
関東と関西を比べると、特に関西からの移住者が多いというわけではありません。ただし、関西人は目立ちます。
沖縄に限った話ではありませんが、関西人は目立ちます。声が大きく、リアクションが大きく、態度が大きい。他の地方からの移住者は沖縄では標準語を使ったり、沖縄の人たちの言葉をまねたりして話しますが、関西人は沖縄でも関西弁です。
沖縄に関西からの移住者が多いと感じるのは、関西人が目立つからかもしれません。
私の周りの沖縄移住者は関東人5割、関西人3割、その他2割といったところ。特に関西人が多いわけではありません。
関西人と沖縄の人の性格
関西人と沖縄の人は、開けっぴろげな所、人懐っこくおおらかな性格が似ていると言われます。
大阪のおばちゃんと、沖縄のオバーには、確かに共通するものを感じます。
ただし、男性はあまり似ていません。
住んでみて感じる沖縄の男性のイメージは、ルーズで責任感がない、友達を大事にする、家族を大事にする、お酒をよく飲む。
関西人のイメージと必ずしも一致するわけではありません。
ルーズで責任感がない人
沖縄の人は時間にルーズ、決めごとにルーズです。物事をしっかり決めることなく、あいまいに約束し、約束が守られなくても許し合って暮らしています。
沖縄移住者には、沖縄の人のルーズさを許す心の広さが求められます。ルーズな沖縄の人を許せなければ、ストレスがたまり移住生活はうまくいきません。
沖縄の人のようにルーズな人も、沖縄移住には向いていません。ルーズな人ははじめのうちは沖縄ののんびりした空気感、何でも許してくれる雰囲気を気に入りますが、だんだん生き辛くなります。
沖縄の人たちは自分たちと移住者を明確に区別します。地元出身者の仲間同士のルーズさは許しますが、ルーズな移住者は相手にしてもらえません。皮肉ですがこれが現実です。
友達を大事にする
沖縄の人たちは友達を大事にします。若者も、おじさんも、オジーも。学生時代の同級生や部活仲間との絆がとても深いです。
本土だと、高校卒業後同級生は全国に散らばりますが、沖縄は地元に残る人が多いです。親の面倒は長男が見るという風習が色濃く残っていて、一度島を出たとしても、長男は30代で島に戻ってきます。
沖縄の人たちの郷土愛、地元出身者の絆はとても強いです。移住者ははじめは「よそ者」扱いされます。移住成功のためには沖縄の人たちに心を開いてもらい、しっかりと信頼関係を築いて交流することが大切です。
移住者同士で仲良くすればいいという考えは甘いです。移住者とだけつながっているタイプの人は移住生活が長続きしません。
沖縄の歴史、文化、風土、人を受け入れ、そこに自分を合わる器の大きさが移住成功の鍵です。
家族を大事にする
沖縄には家族を大事にしている人が多いです。生活の中心は家。仕事よりも家庭が大事という考え方が浸透しています。子供の運動会やおゆうぎ会を理由に仕事を休んだり、地域行事を理由に仕事を抜ける人もいます。
沖縄では単身移住者よりは家族での移住者の方が受け入れられやすいです。
単身移住者は警戒されます。「若い男が1人で移住してきた。何が目的かな?なんだか不気味」と捉えられてしまいます。
沖縄の人たちは子供にやさしいので、家族での移住だと子供をきっかけに知人の輪が広がり移住生活が豊なものになりやすいです。
バリバリ働きたいというタイプよりは、家族を大切にする人の方が移住には向いています。沖縄の人たちは、サボりたいから仕事をしないわけではありません。家族や友達が大事だから、仕事の優先順位が下がり、仕事がルーズになるのです。
ただ「サボりたい」「楽したい」と考えて移住するのは危険です。
お酒をよく飲む
沖縄の男性はお酒をよく飲みます。年配の男性にはお酒が入らないと本音を言えないシャイな人も多く、お酒は重要なコミュニケーションツール。仕事ができるかどうかよりも、飲み会での振る舞いの方が大事と考えている人もいます。
沖縄に移住するなら、男性はお酒を飲めるに越したことはありません。気遣いができて楽しくお酒を飲める人は特に歓迎されます。お酒が苦手でも、お酒の席に顔を出すことが大切です。
沖縄は家族の祝い事も多いです。私が暮らしている宮古島では子供の誕生祝いや小学校入学祝が盛ん。自宅に親戚や友人、会社の同僚を招き、盛大に祝います。
お祝いの席に顔を出すことも大切。意外なところから人脈が広がり、移住生活が豊かになりします。
沖縄移住に向いている関西人
関西人と沖縄の人は必ずしも性格が似ているわけではありません。関西人というだけの理由で沖縄移住に向いているというのは無理があります。
では、どんな関西人なら移住に向いているのでしょうか。
沖縄に5年暮らしている私の答えは「関西人らしくない関西人」です。
私の経験からして、関西人らしい関西人は移住生活が長続きしません。移住生活が長い関西人はみんな、関西人らしくありません。見た目も話し方も、沖縄の人そっくりです。
移住者にとって大切なことは、移住先の歴史や風土、人を深く理解し、それをリスペクトして溶け込もうという姿勢です。
「ここは俺の島や」「島暮らし満喫したるで」というタイプの関西人は敬遠されます。
「よそ者がおじゃまします」「沖縄のこと教えてください」という謙虚な姿勢でいる方が、移住生活はうまくいきます。
まとめ
「関西人は沖縄移住に向いている」はウソ?ホント?について沖縄移住5年の私なりにまとめてみました。
関西人であれ関東人であれ、北海道出身であれ、一番大切なことは沖縄への敬意を持つことです。
リスペクトの気持ちがなければ、沖縄のマイナス面ばかりが目につき、内地に帰りたくなります。リスペクトの気持ちがあれば、多少理不尽なことがあっても耐えられます。
このブログでは、沖縄移住を考えている皆様に向けて、沖縄移住の現実を発信しています。皆様の参考になれば幸いです。