宮古島に婿入りした男性が島暮らしで驚いたこと

沖縄の離島、宮古島に移住して5年のshimagurashiです。

宮古島で移住生活をしていて、同じ「移住者」という枠組みでは語れないと感じるのが、宮古島に婿入りした男性、嫁入りした女性。

宮古島出身者と結婚し宮古島で暮らしている人たちは、ただの移住者以上に離島生活のディープな部分を感じています。

宮古島に婿入りした男性から、宮古島に来て驚いたことを聞きました。

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親戚との距離感

宮古島に来てとにかく驚いたのは親戚との距離感。義理の両親とは本当の親子のような関係になり、親戚ともとても距離感が近い。

宮古島は親戚の集まりがとても多い。正月は朝から親戚の家を回って先祖に手を合わせて酒を飲む。旧暦の1月16日にはお墓の前で親戚が集まり、先祖に手を合わせて酒を飲む。旧正月にも親戚が長男の家に集まって酒を飲む。

親戚の集まりには沖縄本島や内地からも多くの人が帰ってくる。宮古島では長男が代々家を守るという風習が根強く残っている。親戚が集まるのは長男の家。長男の嫁はとても大変と言われている。

酒の席では女性は料理を作って出し入れする役。男性は朝からお酒を飲む。ハンドルキーパーも当然のように女性。

男尊女卑とまではいかないが、宮古島は内地以上に男性中心社会。居酒屋にお酒を飲みに行くのに車で妻に送り迎えさせる。「もうすぐ帰るから迎えに来い」と呼んでおいて、30分以上出てこないこともある。

宮古島の女性は忍耐強い。男性が酔っ払って帰ってきて大きな声を出したり家で吐いたりしても許してくれる。許すというかあきらめている。限界を超えると離婚する。宮古島は離婚率が高い。

子供のお祝い

宮古島は子供を大切にする島。子供にまつわるお祝い事が多くて驚いた。子供が生まれるとナーフィーという命名祝いを行う。

ゆかりのある人たちを自宅に招いて子供をお披露目する。10人ぐらいかと思っていたら50人ぐらい来た。

妻の親戚、友人、同級生、職場の同僚。普段はリビングの場所が人であふれる。宴会の席では旦那が主賓。来てくれた人と酒を飲んでもてなすのが旦那の役回り。妻や親戚の女性たちは、次々に来る人に刺身や汁物を出したり、片付けたりで大忙し。

お祝いの日にはクーラーボックスいっぱいのビールがあっという間になくなる。時間が深まるとオトーリが回る。子供の祝い事であってもお酒は欠かせない。

主役の子供は気がついたら誰かに抱かれている。宮古島の人たちは他人の子供でも遠慮なしに抱っこする。子供のあやし方を知っている。

高校入試

宮古島の数ある風習の中でも特に驚いたのは高校入試。高校入試の日の昼休み、受験生は体育館や中庭で親や親戚と一緒にお弁当を食べる。

午前中の科目が終わると、受験生が一斉に校舎から出てきて体育館や中庭に向かう。体育館では保護者がレジャーシートの上にお弁当を広げて待っている。

1人の受験生につき5人ぐらいは親戚がいる。お弁当というかもはやオードブル。高校入試の日、母親は朝5時ぐらいから弁当を作る。父も母も仕事を中抜けしてお弁当を食べに来る。

受験の日には受験生の親は当然のように仕事を抜ける。高校入試は2日間。1日目も2日目も受験生は親や親戚と弁当を食べる。

高校入試の合格発表のお祝いも盛大。命名祝い同様、自宅に親戚や知人を招いて盛大に合格を祝う。宮古島の高校入試はレベルが低く、名前を書けば誰でも受かるレベルだが、お祝いはとても豪華。

宮古島には小学校入学祝いや成人式のお祝いもある。成人式のお祝いにはもはや本人はいない。本人は同級生と飲みに行っている。親の親戚、知人、同僚が自宅に集まって、子供の成人を祝って酒を飲む。

通勤が楽

宮古島はとにかく通勤が楽。都会の満員電車のストレスは全くない。都会は電車の中も、駅も、職場も、町全体がピリピリしている。会社に出社するまでにへとへとになってしまうぐらい大変。

宮古島での生活には車は必須。車があれば移動はすごく楽。通勤は車で5分。都会では1時間もかけて通勤している人もいる。家から駅まで歩き、乗り換えで駅の中を歩き、駅から会社まで歩く。都会の通勤のストレスがなくなっただけでかなり快適。

まとめ

宮古島に婿入りした男性が島暮らしで驚いたことをまとめました。

宮古島に婿入りした男性、嫁入りした女性は、ただの移住者以上にディープな宮古島を知っています。宮古島移住5年の私でも、もし宮古島に婿入りしていたら宮古島を嫌いになっていたかもしれないと感じることもあります。

移住希望者は軽いノリで「宮古島に嫁に行きたい」「婿入りしたい」と言いますが、宮古島の婿入り、嫁入り生活は一筋縄にはいきません。

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