宮古島移住5年のshimagurashiです。
宮古島では賃貸物件の家賃が高騰しています。
住んでいる部屋の家賃が値上がりしたり、新築物件の家賃が都心並みに高かったりと、異常事態とも言える状況です。
宮古島の家賃高騰はいつまで続くのでしょうか。
※コロナで宮古島家賃事情に異変が起きています。 最新記事はこちら
家賃高騰の背景
宮古島では2017年頃から賃貸空き物件不足が目立つようになりました。
建設ラッシュで島外から多くの労働者が入り、建設業者がアパートの部屋を大量に抑えたことで、空き物件がなくなりました。
どの不動産屋のホームページからも賃貸物件が消えました。
2018年に入ると開発ラッシュが加速。賃貸空き物件のない状況はさらに深刻になりました。
不動産屋に行った知人は「2年待ち」「700人待ち」と言われました。
宮古島への移住希望者の中には物件を探すため1ヶ月ほどゲストハウスに宿泊して毎日不動産屋に通っていた人もいます。
空き物件が偶然出たタイミングで不動産屋に行けば契約のチャンスもありますが、空き部屋にたどりつけるのはごく一部。
移住したくても部屋がない。引っ越したくても部屋がない。実家を出たくても部屋がない。結婚したのに実家暮らし。島を出た若者が帰って来れない。空き物件不足で困っている人はたくさんいます。
宮古島移住5年の私は5年間同じアパートに住んでいます。引っ越したいと考えたこともありますが、空き物件がないのですぐに断念しました。
今住んでいる部屋を追い出されれば、宮古島では生活できなくなります。
本来の家賃相場
宮古島の本来の家賃相場は単身タイプの1DKが3万円~4万円台。ファミリータイプの3DKが5万円~6万円台です。
私が宮古島に移住した5年前、内覧した物件は全てこの相場通りの家賃でした。当時は単身者で5万円以上家賃を支払っている人はほとんどいませんでした。家族持ちでも7万円を超える家賃の家に住んでいる人は少数派でした。
東京などの都心に比べると家賃相場は安いですが、給料の少ない離島にしては高いです。
宮古島の給料水準はかなり低いです。沖縄県民の給料は全国平均の3分の2と言われています。宮古島はそれをさらに下回ります。30代正社員の私の基本給は19万円台です。
給料が少ないので家賃の高さは死活問題です。
家賃値上げ
空き物件がない状況に便乗するように2018年頃から賃貸物件の値上げが目立ち始めました。
「4万円が8万円になった」「来月から急に3万円値上げと言われた」など、悪質な事例もあります。
2年に1度の契約更新のタイミングで値上げするならまだ理解できますが、不動産屋は契約更新の時期に関係なく値上げを仕掛けてきます。
不動産屋の中には大家に積極的に家賃値上げを働き掛けているところもあります。値上げに特に積極的なのは、宮古島最大の不動産屋、アパマンショップ住宅情報センター。
大家と値上げ額を調整した上で、家賃値上げを住民に一方的に通知してきます。
引っ越しするという選択肢がないので、しぶしぶ家賃値上げを受け入れる住民が多いです。
小さな島で、みんなギリギリの生活をしている中で、家賃を値上げする不動産屋と大家がいるのはとても悲しいことです。
新築物件の家賃高騰
宮古島では新築物件の家賃高騰が止まりません。
1DKで月10万円。3DKで月25万円。6畳のコンテナハウスで月9万円など、目を疑いたくなるような家賃の新築物件が目立ちます。
こんな物件誰が契約するんだろう?と思われるような部屋も、すぐに住む人が決まるので驚きです。
宮古島の新築アパートの大半は、完成前から契約者が決まっています。完成と同時に満室になります。
新築物件の家賃高騰は、伊良部大橋に近い久松地区で特に目立ちます。久松地区は市街地にも海にも近く移住者に人気のエリアです。
久松地区に完成した家賃10万円のアパートはすぐに満室になりました。久松地区には築浅アパートが多く家賃値上げの被害も多いエリアです。
家賃高騰はいつまで続く
空き物件不足が続く限り宮古島の家賃高騰は続きます。
「宮古島バブル」の島は、2019年現在、開発ラッシュのピーク。今後も複数の大型ホテル建設が予定されていてしばらくは建設ラッシュが続きそうです。
少なくとも2021年頃までは開発ラッシュが続きます。家賃高騰が収まるのはその頃か、もう少し先になりそうです。
宮古島経済は飛ぶ鳥を落とす勢いですが、島の経済界にはリゾートホテルやアパートを「建てすぎ」だという指摘している人もいます。
建設ラッシュが一段落し、業者が抑えていたアパートの空き部屋が出回るようになれば、空き物件不足は一気に解消します。
家賃の安い空き部屋が増えれば、家賃高騰は収まります。家賃を値上げした大家さんはこのタイミングでしっぺ返しをくらうことになります。
宮古島不動産バブルの未来についてはこちらの記事に詳しくまとめました。
まとめ
宮古島では開発ラッシュによって空き物件がなくなり、家賃が値上げされました。
宮古島の本来の家賃相場は1DKで3万円~4万円台、3DKで5万円~6万円台ですが、それを大きく上回る物件が目立ちます。
宮古島バブルが続く限り家賃の高騰も続きます。少なくとも2021年頃までは、家賃の高い状況が続きそうです。
島の経済界では宮古島バブルは長続きしないという見方があります。宮古島バブル崩壊については別記事にまとめました。