ナニコレ珍百景で紹介された伊良部島のオーバンマイ。
カツオが舞い血の雨が降る伊良部島のオーバンマイは、珍百景の名にふさわしい驚きの伝統行事です。
宮古島移住5年の私は何度も参加していますが、あまりの迫力に毎回驚き、毎回大興奮で飛んでくるカツオの切り身に手を伸ばします。
伊良部島のナニコレ珍百景、オーバンマイの開催日時、場所をまとめました。
開催日時
オーバンマイは毎年旧暦5月4日に行われます。
沖縄の伝統行事は旧暦で行われることが多いです。伊良部島の珍百景「オーバンマイ」も旧暦で日にちが決まっています。旧暦と新暦は1ヶ月~2ヶ月ずれています。
旧暦5月4日は2023年は6月21日。2024年は6月9日・日曜日にオーバンマイが行われます。
沖縄の漁港では毎年旧暦5月4日に海の神様に感謝する伝統行事「ハーリー」があります。伊良部島の珍百景オーバンマイは、伊良部島のハーリーの日に行われます。
ハーリーの日、伊良部島の漁港はパレードや木製の手こぎ船「サバニ」のレースで盛り上がります。珍百景オーバンマイは、ハーリーの最後に行われます。
伊良部漁協がタイムスケジュールを決めていますが、沖縄の、しかも漁師が中心の伝統行事なので時間はとてもアバウト。
オーバンマイは11時頃行われる年もあれば、13時に行われる年もあります。だいたいお昼前後という感じです。
開催場所
珍百景オーバンマイは伊良部島の佐良浜漁港で行われます。オーバンマイの時間帯に漁港の「おーばんまい食堂」近くにいれば参加できます。
佐良浜漁港は宮古諸島で最大の漁港。カツオ漁が盛んで、カツオの水揚げ高は沖縄県内の漁港でナンバーワンです。
宮古島と伊良部島は橋でつながっています。宮古島の市街地エリアから佐良浜漁港までは車で30分ほど。
漁港には50台ほどの駐車スペースがあります。
口コミで噂が広がり、年々見物人が増えています。オーバンマイには伊良部島の人だけでなく、宮古島在住者や観光客も多く訪れます。
ナニコレ珍百景で紹介されたことで、さらに見物人が増えることは間違いありません。
注意点
伊良部島の珍百景オーバンマイは、軽い気持ちで参加すると痛い目に合います。
オーバンマイは元々、伊良部島の漁師が島の人たちにカツオを大盤振る舞いし、島のみんなで大漁の喜びを分かち合うためのもの。
観光客など部外者が参加する場合は暗黙のルールを守るようにしましょう。
オーバンマイではカツオの切り身と一緒にカツオの血しぶきや汁が舞います。参加すると顔や手がべとべとになり、服も汚れます。
汚れてもいい服装で参加しましょう。地元の人はレインコートを着てきます。
経験上、カツオの血が服につくとかなり落ちにくいです。近くに車を止めていると車のボンネットに飛んできたカツオの血が付着することがあります。
傘を逆さにして取ろうとする人がいますが、危険です。
伊良部島のおばさまは段ボール箱や大きいオケで大量にカツオをゲットしていきます。
観光客はコンビニ袋や素手で参戦することになります。伊良部島のおばさまに数で負けてもイライラしないようにしましょう。
伝統行事に部外者がクレームをつけるのはご法度。ナニコレ珍百景のような番組で紹介されると、すぐにクレームを言いたがる人がいます。
食べ物を粗末にするな。衛生面は大丈夫か。保健所がきちんと指導すべき。興奮して海に落ちたらどうする。など、ケチをつけようと思えばいくらでもつけられますが、島に古くから受け継がれてきた伝統行事に一般論でクレームをつけるのはナンセンスです。
ナニコレ珍百景で取り上げられたことで、オーバンマイが自粛ムードに向かわないことを切に願います。
今のご時世、タダで参加できて、空から降ってくる食べ物をゲットできるイベントは日本中探してもありません。漁師が釣りたてのカツオを漁船から投げて振る舞う。こんなにありがたいことはありません。
興味本位であっても、オーバンマイに参加するからには、伊良部島の人たち、伊良部漁協、漁師の皆さんへの感謝の気持ちを持ちましょう。
珍百景効果
テレビの力は偉大です。伊良部島のオーバンマイはナニコレ珍百景で紹介されたことによって全国的な知名度が一気に高まりました。
今後さらに多くの観光客が見物に来ることは間違いありません。
見物人が増えれば増えるほど、トラブルの可能性は高まります。
同じ宮古諸島の珍百景に「パーントゥ」があります。
「パーントゥ」宮古島の北側島尻集落に伝わる厄除けの伝統行事。
泥を身にまとった3体のパーントゥが、集落の家や人に泥を塗りながら歩き、厄を払います。
パーントゥは全国放送のテレビ番組で取り上げられたことで存続の危機に陥りました。
見物人が増え、トラブルが多発。
パーントゥに泥を塗られてキレる観光客や、服を汚されてクリーニング代を請求する観光客が出てきました。
ナニコレ珍百景に紹介された伊良部島のオーバンマイが、パーントゥと同じ道をたどらないことを願います。
伊良部島のオーバンマイは誰にでも開かれた伝統行事です。旧暦5月4日の午前11時に伊良部島の佐良浜漁港にいれば、誰でも参加できます。
こんなにも楽しく、愉快で、大興奮できる伝統行事にタダで参加できます。キャッチしたカツオを持って帰ることもできます。
オーバンマイで振る舞われるカツオは、漁師が荒波にもまれながら一本釣りしてきた、伊良部島の誇りです。伊良部島へのリスペクトと感謝の気持ちを持って、オーバンマイに参加しましょう。
まとめ
伊良部島の珍百景オーバンマイは毎年旧暦5月4日に伊良部島の佐良浜漁港で行われます。
旧暦5月4日は、2023年は6月21日・水曜日。2024年は6月9日・日曜日です。
オーバンマイには誰でも参加できますが、参加するなら地元の暗黙のルールに従いましょう。
伊良部島の珍百景オーバンマイがトラブルなくこの先も長く続いて行くことを願います。