知りたくなかった宮古島の真実~5年間で27人が海で死亡~

多くの人を魅了する、宮古島の海。

「まさかこんなきれいな海で亡くなる人がいるなんて」

信じられないかもしれまんが、宮古島では毎年水難事故で複数の人が亡くなっています。

私が宮古島に来てからの5年間。水難事故がない年はありません。

亡くなる人の多くは観光客。シュノーケリング中の事故が多いです。

子供や友達を助けようとして亡くなるケースもあります。

救急車とレスキュー車がけたたましくサイレンを鳴らし海に向かう。

この5年間で何度もこの光景を目にしてきました。

知りたくなかった宮古島の真実。

宮古島の良い面だけを知りたい方は、読まないことをオススメします。

5年間で27人が亡くなった

私が移住してからの5年間で、宮古島では27人の方が水難事故で亡くなりました。

2013年 2人
2014年 6人
2015年 5人
2016年 9人
2017年 5人
(海上保安署まとめ)

【追記】
2018年 5人
2020年 5人
2021年 1人
2022年 3人

海で亡くなる人の多さには本当に驚きました。

・2014年8月 砂山ビーチで観光客の女性2人死亡
・2015年8月 伊良部島の渡口の浜で家族3人死亡
・2017年7月 伊良部島周辺でダイビング中の男性死亡
・2018年7月 砂山ビーチで男性死亡
・2018年9月 インギャーでサップ中の女性が流され現在も行方不明
・2020年6月 新城海岸で飲酒後シュノーケリングした男性死亡
・2022年8月 新城海岸で飲酒後サップした男性死亡

これらはほんの一部です。

水難事故は砂山ビーチや伊良部島周辺、新城海岸で特に多く発生しています。

砂山ビーチは危険

地元の人たちの間で、特に危険な海だとされているのが砂山ビーチです。地元の人たちは「砂山ビーチは泳ぐ海ではない」と共通認識を持っています。

日本の美しいビーチランキングでトップ10常連の砂山ビーチ。毎日多くの観光客で埋め尽くされています。

「砂山」という名前の通り、駐車場からビーチにつながる砂の山を少し上ると、青い空、青い海、真っ白な砂浜が目に飛び込んできます。

砂の山を海の方向に降りていくとビーチがあります。泳いでいる観光客を見かけることは多いですが、かなり危険な海です。

砂山ビーチの海は、遠浅のように見えて、急に深くなっている部分があります。砂浜の近くでも波の流れが不安定で、波が高い日には海にのみ込まれるようにして溺れることがあります。

砂山ビーチでは毎年のように溺れる人がいます。死亡事故にならなくても、一歩間違えば命を落としていたというケースも多発しています。

駐車場から砂の山を登っておりなければビーチにはたどり着けないので、救助隊が到着し、病院に搬送するまでの時間も、他のビーチより長いです。

2000年には、砂山ビーチでサーフィンをしていた男性がサメに噛まれ亡くなりました。サーフボードごと噛みちぎられていました。

この事故のインパクトがあまりに強く、地元の人たちは今でも「砂山ビーチと言えばサメ」「サーフィンと言えばサメ」という印象を持っています。

伊良部島の海も危険

伊良部島の渡口の浜や中之島海岸なども危険だと地元の人は言います。

伊良部島では伊良部大橋が開通した3年前から観光客が急増しています。

伊良部大橋開通前は、フェリーで伊良部島に渡り、タクシーで伊良部島を観光をするのが定番でした。

「伊良部島の海は眺めるだけ」の観光客がほとんどでしたが、橋の開通後、海水浴をする人が急増しています。

記憶に新しいのは伊良部大橋が開通して半年後の2015年8月に渡口の浜で発生した水難事故。

観光客の家族4人が海に流され、12歳の男の子と、父親、祖父の3人が亡くなりました。

台風の通過後で海はかなり荒れていました。

楽しみにしていたはずの宮古島旅行が悲劇に。

移住者の私も、この水難事故には大きなショックを受けました。

地元の人の間では渡口の浜は特に「離岸流」が強い海として知られています。

離岸流とは、砂浜から沖に向かう潮の流れのこと。サンゴ礁の切れ目などに発生します。

離岸流に巻き込まれると、潮の流れに逆らって泳ぐことは簡単ではありません。潮に逆らって浜を目指すのではなく、潮の流れと平行に泳いで離岸流から抜け出すことが大事だとされています。

伊良部大橋開通後観光客が急増した中之島海岸も地元の人たちの間では危険な海とされています。

砂浜のすぐ近くにサンゴ礁が広がり、シュノーケリングでたくさんの魚を見ることができますが、サンゴ礁のリーフの外に出てしまうと、突然水深が深くなります。

サンゴ礁の外側にはダイビング業者の船が止まっていることがあります。「あそこまでは大丈夫」と思いがちですが、シュノーケリングでリーフの外側に行くのはとても危険です。

伊良部大橋が開通する前、中之島海岸は地元の人以外近づかない場所でした。泳ぐ人はほとんどいませんでした。

橋が開通して口コミで評判が広がり、シュノーケリングをする観光客が急増しました。

最近ではシュノーケリング器具のレンタル業者もビーチに進出しています。

人が多く、レンタル業者もいるので「みんなでやれば大丈夫」と思いがちですが、油断は大敵。とても危険な海です。

伊良部島で水難事故が発生した場合、宮古島の総合病院(宮古病院か宮古島徳州会病院)に搬送されることになります。

伊良部島にも小さな消防署があり救急車が一台待機していますが、伊良部大橋を渡って搬送するので、病院に到着するまでに時間がかかります。

宮古島に海水浴場は2ヶ所しかない

実は、東洋一美しいとされる与那覇前浜も、日本の美しいビーチランキングでトップ10常連の新城海岸や砂山ビーチも、海水浴場ではありません。

海水浴場には定義があります。
ライフセーバーがいる海が海水浴場。
ライフセーバーがいない海は海水浴場ではありません。

宮古島の海でライフセーバーがいるのは2ヶ所だけ
・宮古島東急ホテル&リゾートの前のビーチ(与那覇前浜のごく一部)
・シギラビーチ

この2つのビーチ以外はライフセーバーがいません。もし溺れても誰も助けてくれません。

ライフセーバーは常に目を凝らして海に異常がないか探しています。誰かが溺れたら、すぐに気づき、かけつけてくれます。

ライフセーバーがいないということは、人が溺れても誰も気がつかないということです。

宮古島の水難事故は「溺れた人を助けようとしたが間に合わなかった」ではなく「気がついたら人が水面に浮いていた」というケースがほとんどです。

呼吸ができなくなり、意識を失い、水面に浮くまで、誰も気づいてくれないのです。

宮古島で水難事故が多い理由は「溺れた人を助ける人がいないから」です。

毎日多くの人が訪れる与那覇前浜も、砂山ビーチも、新城海岸も、ライフセーバーはいません。

内地の海水浴場を知っている移住者の私からすると、こんなに多くの人が訪れるビーチにライフセーバーがいないのは信じられないことです。

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気象状況の確認

宮古島では台風通過後の観光客の水難事故がとても多いです。台風が通過し、空は晴れていても、海は荒れていることがあります。台風通過後も数日間は波浪注意報が出ています。波浪注意報が出ている間は波が高いです。海では泳がないようにしましょう。

1人では泳がない

万が一に備えて、なるべく単独行動は避けましょう。2人以上で行動しましょう。特に子供からは目を離さないようにしましょう。

シュノーケリングを正しく使う

シュノーケルは使い方を間違えるととても危険です。息の吹き出し口から水が入ってきてパニックになり溺れる人が多くいます。正しい使い方を学んでから海に入りましょう。

離岸流に注意

ビーチから沖に向かう流れ「離岸流」に注意しましょう。離岸流に巻き込まれたら、流れに逆らって泳ぐのではなく、体力を温存しながら潮の流れと平行に泳ぐのが良いとされています。離岸流があるビーチには立て看板があります。海に入る前に確認しましょう。

宮古島の海でシュノーケリング・ダイビングをするならツアーの利用を推奨します。ツアーには必ずガイドが同行します。信頼できるツアーの見極めには「アクティビティジャパン」や「アソビュー」などツアー予約サイトの口コミが参考になります。

まとめ

宮古島では去年までの5年間で27人の方が水難事故で亡くなりました。今年に入ってからも死者が出ています。

特に砂山ビーチや、伊良部島の海で水難事故が増えていています。観光客のシュノーケリング中の事故が多いです。

ライフセーバーはいません。溺れても誰も助けてくれません。

宮古島の人たちは、海にはあまり近づきません。海は「美しいもの」である前に「危険なもの」です。

私もはじめは「まさかこんなきれいな海で亡くなる人がいるなんて」と思っていましたが、これが島の現実です。

長く宮古島で移住生活を送っている人は、島の人たちのように「海は危険なもの」だと認識しています。

宮古島に移住するなら、美しさだけではない宮古島の海の現実を受け入れる覚悟も必要だと感じます。

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