宮古島在住のshimagurashiです。
ピークは超えましたが、宮古島には軽石が漂着し続けています。
島の東側の吉野海岸や新城海岸には大量の軽石が打ち上げられたまま残っています。
ボランティア団が軽石を拾っていますが、拾える量には限界があり、清掃したビーチにも大量の軽石が残っています。
島の西、南側の前浜ビーチ、砂山ビーチ、渡口の浜、インギャーマリンガーデン、17endに軽石はほぼ来ていません。真っ白なビーチと宮古ブルーの海が広がっています。
軽石直撃で宮古島の現在の状況は?随時情報更新中です。
現在の宮古島の軽石被害状況
11月中旬までは島の東側の海岸にポツポツ軽石が来る程度でした。
11月下旬から12月にかけて軽石が大量に漂着しました。
保良漁港、吉野海岸、新城海岸、高野漁港、池間島にかなり軽石が来ています。
保良漁港
宮古島東端の観光名所、東平安名崎にある保良漁港。
ビーチが軽石で埋め尽くされています。
真っ白な砂浜が、軽石でほぼ真っ黒に。まさか宮古島でここまで被害が出るとは。
保良漁港は宮古島で軽石被害が最も深刻な場所。
軽石はふかふかに何層にも積み重なり、踏むと靴の中にも細か軽石が入ってきます。
場所によっては深さ50センチぐらい軽石が重なっています。
宮古島の各ビーチではボランティアが軽石清掃をしていますが、保良の軽石は100人ぐらいじゃとても拾えない量。
ビーチには重機が入らないので人力できれいにするしかありませんが、全て取り除くには相当な労力が必要。
しばらくは放置されそうです。
漁業だけで生計を立てている漁師は少ない漁港ですが、2ヶ月以上船は出せていません。
宮古島の軽石の被害をその目で確かめたいなら、まずは保良漁港に行くべし。
なかなか衝撃的な状況です。
何も知らずに見ると、白砂が真っ黒に上書きされ、工事現場のように見えます。
新城海岸
宮古島ナンバーワンのシュノーケリングスポット、新城海岸に大量の軽石が!
真っ白な砂浜が軽石で黒ずんでいました。
軽石はビーチに沿って500メートルぐらい続いていました。
細かい軽石がほとんどですが、2センチぐらいの軽石もちらほらあります。
砂の粒よりは大きいですが、砂よりもかなり軽く、強風に飛ばされる軽石もありました。
海の青さは以前と変わりません。晴れた日の海はとても青く美しいです。
新城海岸には普通にシュノーケリングしている人もいました。
軽石でサンゴや魚が死んだという情報はありません。
夏には多くの人で賑わう新城海岸。
漂着した軽石は2ヶ月以上放置されたまま。観光シーズンまでにきれいにできるのか疑問です。
浦底漁港
新城海岸近くの浦底漁港です。
軽石の群れが港に向かって流れてきていました。
軽石は漂流ゴミを巻き込みながらゆっくりゆっくり港に近づいていました。
港の中には軽石が入り込んでいました。
港の隅に塊になって漂着。
軽石がある場所は水が濁って見えます。
泥水のようで、見た目はとても汚い。
宮古ブルーの海が台無しです。
漁には出られないようで、船は港から引き上げられていました。
漁港の隣のビーチにも大量の軽石が打ち上げられていました。
遠くから見てもはっきりわかる量です。
高野漁港
宮古島の東海岸でも特に冬に漂着ゴミが多い高野漁港。
船着場に軽石が何層にも重なっていました。
掃除するのはかなり大変そうです。
隣のビーチにも大量の軽石がありました。
一瞬でビーチの景観が大きく変わってしまいました。
池間島フナクスビーチ
シュノーケリングの穴場スポット、池間島のフナクスビーチが!!
一晩で軽石に埋め尽くされました。
小さな砂浜はあっという間に真っ黒に。
軽石の被害は想像以上。軽石、おそるべし!
ボランティア団体が清掃して一時的にきれいになりましたが、、、
軽石の漂着はピークを超えたものの、風向きによってはせっかくきれいにしたビーチに軽石が再漂着しています。
狩俣東海岸
島の北側にある狩俣という地域の小さなビーチです。大神島が見えます。
軽石で真っ白なビーチが黒ずんでいました。
軽石は来るときには一気にまとまった量が来ます。
狩俣の海も一晩で多量軽石が漂着しました。
前浜ビーチ
前浜ビーチにはまだ軽石は来ていません。
目を凝らして探すと小さい軽石はポツポツありますが、意識して探さないと見つかりません。
宮古島のビーチの中でも特に砂が白くてきめ細かい前浜。
東洋一美しいと言われるパウダースノーの白砂は美しいままです。
前浜ビーチだけはいつまでもきれいであってほしい!と思いますが、風向きが変われば軽石が入ってくる可能性はあります。
来間島パチャビーチ
前浜ビーチと海を挟んで対岸にある来間島のパチャビーチ。
大量の軽石が漂着します。
前浜ビーチとは2キロしか離れていませんが、前浜の砂浜は真っ白で、パチャビーチは軽石で真っ黒。
冬の宮古島は北風が強く、海上を漂流する軽石は北から南に流される、北に面しているパチャビーチに漂着しています。
風向きが変わらない限りは軽石は前浜ビーチには行かず、来間島にの北海岸に漂着しそうです。
砂山ビーチ
前浜ビーチに次ぐ宮古島の大定番ビーチ、砂山ビーチ。
まだ軽石は来ていません。
海も砂浜もとても美しいです。
砂山ビーチは普段から冬の漂着ごみが少ないので、このまま軽石の漂着なしが続きそうです。
現在の状況
今のところ軽石が来ているのは島の東側。
東洋一美しいと言われる前浜ビーチ、アーチ岩で有名な砂山ビーチ、幻のビーチ17endにはまだ漂着していません。いつもと変わらず美しいです。
海に詳しい地元の人たちの話だと軽石漂着はピークを超えましたがしばらくは続きます。
問題は漂着する軽石の量です。
風向きが変われば前浜ビーチや砂山ビーチが埋め尽くされるほどの軽石が来る可能性もあります。
宮古島の最大の魅力は海。
エメラルドグリーンの海と真っ白な砂浜は、沖縄本島のビーチとは比べ物にならないほど美しいです。
もしこの海が一面軽石で埋め尽くされたら・・・。想像するだけで恐ろしいです。
緊急事態宣言で宮古の観光業は大打撃を受けました。
緊急事態宣言が解除され、やっと観光客が戻ってきたのに・・・
軽石による被害が心配です。
風評被害も心配。
最悪のシナリオは「宮古島は軽石だらけ」と噂が広がり旅行をキャンセルする人が増えること。
実際に軽石が来ているのは宮古島の東側の一部のビーチ。メジャーなビーチの多くは被害なしです。
軽石被害があるビーチ、ないビーチ
宮古島には島の東側から軽石が来ています。
最初に被害が出た新城海岸、吉野海岸は島の東側にあります。
宮古島の東側のビーチは、冬になると毎年漂着ゴミが大量に流れてきます。
今年も10月に入ってから新城海岸や吉野海岸で漂着ゴミが目立つようになりました。
普段から冬に漂着ゴミが多い島の東側のビーチは軽石の被害が出やすいはずです。
前浜ビーチや砂山ビーチ、インギャーマリンガーデン、パイナガマビーチ、伊良部島の17end、渡口の浜など、島の西、南にあるビーチは軽石の漂着はほとんどありません。
前浜ビーチには軽石はほとんど来ていませんが、海を挟んで反対側にある来間島のパチャビーチには大量に軽石が来ています。
沖縄本島では北部から軽石の漂着が始り全域に広がりました。
宮古島は東海岸で被害が出ていますが、今後の風向きによっては全域に広がる可能性はあります。
宮古島に軽石来てるけど旅行はキャンセルすべき?
現時点では宮古島に軽石がかなり来ていますが、旅行をキャンセルするほどではありません。
わざわざ探して軽石のあるビーチに行かないと軽石は見つかりません。
前浜ビーチや砂山ビーチ、17endなどのモデルコースの観光を存分に楽しめます。
今後大量の軽石で被害が出るとしても、すぐに全てのビーチが軽石で埋まるわけではないので、キャンセル料を考えると旅行の中止はもったいないです。
宮古島より先に被害が出た沖縄本島が参考になります。
沖縄本島では新聞記事やツイッターで軽石の被害が拡散されましたが、被害が大きい港やビーチだけを載せているので、実際は軽石が来てなかったり、来ていても全く気にならないレベルのビーチもあります。
宮古島では前浜ビーチ、砂山ビーチ、17endなど定番ビーチは真っ白なまま。軽石被害はありません。
軽石が大量に来ているシュノーケリングスポット新城海岸でも、砂浜の一部が黒いだけで、全体的には真っ白な砂浜。海の透明度は高いままで、観光客は普通にシュノーケリングを楽しんでいます。
海上で軽石が漂流しているのはごくごく一部のエリア。砂浜に打ち上げられた軽石はビーチに残るので目立ちますが、海上で軽石を探すのは至難の技。
シュノーケリング中に必死に軽石を探しても簡単には見つかりません。
軽石の吸い込みによるエンジン故障のリスクがあるのでダイビングツアーは中止になるかもしれませんが、旅行を中止するほどではありません。
宮古島は今、騒がしかった外国人観光客がいなくなり、ここ数年失われていたのんびりとした島時間が流れています。
軽石を理由に旅行をキャンセルする人が増えれば、島はさらに静かになり。癒しの離島旅を楽しめるはずです。
ビーチの軽石除去は後回し
宮古島に軽石が漂着した時、まずはじめに守るべきは漁業者です。
海に囲まれた宮古島は漁業が盛んで、漁業で生計を立てている人がたくさんいます。
軽石が漂着した時、まず守るべきは漁師の生活です。
軽石が港の中まで入り込むと、漁船が出港できなくなります。
軽石がある場所で船のエンジンを稼働すると、海水と一緒に軽石を吸い込み、船が壊れてしまいます。
港の軽石を取り除かなければ、いつまでたっても漁師たちは海に出られません。
国、沖縄県が軽石除去のための事業を検討しているようですが、宮古島も助けてもらえるかは不透明。
軽石を撤去するための予算が組まれたとしても、最初に作業すべきは港です。
ビーチの軽石除去までは手が回らないかもしれません。
宮古島ではビーチクリーンが盛んで、ボランティア団体の定期的な漂着ゴミ拾いできれいなビーチが保たれています。
ホテルスタッフや行政の協力は限定的で、ボランティアの頑張りで真っ白なビーチの美しさが保たれています。
しかし軽石はボランティアの手には負えないほど大量に来ます。
ビーチクリーンのように人海戦術で除去できるものではありません。
海面に網を張って軽石を引き上げるか、ショベルカーなどを投入して取り除くか。
今から手を打っておかなければ手遅れになります。
前浜ビーチが軽石で埋め尽くされた時、誰が取り除くのか。
「前浜が真っ黒」の投稿がSNSで拡散されれば、風評被害は避けられません。
宮古島の観光関係者は軽石が来ないことを願っています。
ダイビング業者は戦々恐々としています。
島の人たちはぼーっとしているので、いつものパターンだと、軽石が漂着してから「宮古にも来たねぇ」と反応し、それでもぼーっとし続け、前浜ビーチが軽石に埋め尽くされた一週間後ぐらいに「前浜ビーチにも軽石が来てるみたいねぇ」とのんびりと反応します。
島の人たちは自然と共に生きているので、軽石が漂着しても大騒ぎはしません。
前浜の真っ白な砂浜が黒くなって、心がもがれるような気持ちになるのは、宮古島ファンの観光客。島の人たちはそれも自然の一部と受け入れます。
前浜を軽石が埋めた時、観光客は「こんなの前浜じゃない」と騒ぎますが、島の人たちは「これも前浜さぁね」と受け入れます。
マリンレジャー業者や観光関係者にとっては死活問題ですが、島の人たちは無関心です。
島の人たちは「漁師を助けないと」とは思いますが、「マリンレジャー業者を助けないと」との発想には残念ながらなりません。
島の人と、島で働くナイチャーとの間には、高すぎる壁がそびえ立っています。
宮古島移住者が移住してしばらくすると直面する高い壁。
言葉にはしませんが、島の人たちは外から来たマリンレジャー業者をあまりよく思っていなかったりします。
別世界の人間のように、関わらずに生きて行こうとします。
大げさに言うと「私たちの海で勝手に商売している人」と捉えています。
宮古島の観光資源は美しい海なので、軽石で真っ黒になるのは大問題ですが、移住者や観光客にとって大問題でも、島の人たちにとっては大問題ではなかったりします。
前浜ビーチや砂山ビーチ、新城海岸、渡口の浜が軽石で埋め尽くされても、島の人たちは動きません。
普段からビーチクリーンに参加している人はほとんどが移住者です。島の人たちの中にもビーチクリーンに理解を示す人はようやく増え始めて来ましたが「自然に流れて来た海のゴミを拾ってどうするの?」と考える島の人もまだまだ多いです。
島の人の流儀だと「軽石が来てもほっとけ」ということになります。
観光業特にマリンレジャーにとっては死活問題の軽石。
宮古島のビーチが真っ黒になった時、すぐに対応できるのか・・・
今までの宮古島のパターンを考えると、あまり期待はできません・・・
軽石がなにかの魔法で雪塩ふわわになるのを願うしかないかも!