宮古島に移住したのに会社員で働くなんてもったいない

沖縄の離島、宮古島に移住して5年。私は移住前と変わらず、宮古島でも会社員として働いています。

移住者の中には「せっかく宮古島に移住したのに会社員で働くなんてもったいない」と考えている人も多くいます。

宮古島で会社員として働く移住者は不幸なのか?宮古島で幸せになるためには雇われの身ではいけないのか?

島に残る人。帰る人。私の周りの移住者を比較しながら考えてみました。

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移住者の仕事どうするか問題

宮古島に限らず、沖縄離島への移住を考えている人たちが一番の問題は、仕事をどうするかということ。

宮古島はプチバブルといわれる好景気。仕事を選ばなければ働き口はいくらでもありますが、移住さえできれば仕事は何でもいいなんてことはないはずです。

私の経験上、移住生活がうまく行くかどうかは仕事の選択によるところが大きいです。

転勤族。内地資本の観光関連の企業で働いている人。地元企業で働いている人。夏は海の仕事、冬はバイトの人。期間限定で寮生活しながらリゾートバイト。農業を志す人。カフェ、居酒屋経営。民宿、ゲストハウス経営。

移住者と一言に言っても、様々なタイプの人がいます。

大きくタイプ分けするなら「会社員」「アルバイト」「経営者」の3つ。

私の感覚からすると、宮古島で移住者を10人集めたら「会社員」が4人、「アルバイト」が4人、「経営者」が2人といったところです。

宮古島に来てまで雇われて働く?

宮古島移住者の約4割は会社員として働いています。私自身もこのタイプ。

会社員のメリットは安定していること。

給与水準は本土に比べるとかなり低いですが、毎月安定して給料が振り込まれます。

単身移住者であれば、宮古島に移住してまで安定を求める必要はないかもしれませんが、家族での移住となると話は別。

宮古島の豊かな環境の中で子育てをしたいと考えても、お金がないと子供に食事も与えられません。

30代、40代の働き盛りの子育て世代の人たちが「人生このままでいいのか?」と沖縄離島への移住を妄想するケースはよくあります。

このタイプの場合、移住前も会社員として働いているなら、移住後も会社員として働くのが無難です。

お金がないと、心にゆとりが生まれません。心にゆとりがなくなれば、暮らしを楽しむことはできません。夢のない話ですが、これが島暮らしの現実です。

宮古島の企業には独自のルールがあり、都会で感じたのとは違うタイプの理不尽なことも多いです。

移住生活は決して楽ではありませんが、働き盛りの子育て世代が家族で移住するなら、宮古島でも歯を食いしばり、汗をかいて一生懸命働くことが移住成功につながります。

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雇われて働くのはもったいない

思い切って宮古島に移住したなら、雇われの身にはならない方がいいと考えている移住者は多いです。

リゾートバイトなどの期間限定組を含めれば、宮古島移住者の半分ぐらいは定職についていません。

単身移住者はとてもフットワークが軽いです。

「宮古島に移住した勢いで、今度は北海道に移住しよう」というタイプの人もいます。

私のアパートにリゾートバイトの寮として使われている部屋があります。夜のお店で働いている女性が3人で共同生活をしていますが、住人の入れ替わりはとても激しいです。

誰かに雇われることなく、自由に働き、島での暮らしを満喫する。例えるならば「人生の夏休み」

移住した宮古島で会社員として働いている私としては、雇われの身にならず宮古島で暮らしている移住者はとてもうらやましいです。

ただ、このタイプの移住者の島暮らしが長続きするケースは稀です。

誰かに雇われることなく、自由に働き、自由に遊んでいる人たちは、気がつくと島からいなくなっています。

「人生の夏休み」が終わった人もいれば、また次の場所で「夏休み」を始める人もいます。

休みには必ず終わりがやってきます。「人生ずっと夏休み」なんて、宝くじでも当たらない限りありえません。

宮古島で長く生活している移住者のほとんどは雇われの身です。自由はありません。海に行く時間もありません。給料は少ないです。

よく考えれば、移住したからといって、人生が全てうまく行くなんて甘い話はあるわけがありません。現実は厳しいですが、私のような凡人が島での穏やかな暮らしを手に入れるためには、歯を食いしばり、一生懸命働くしかありません。

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島で経営者として働く

経営者と書くと大げさですが、居酒屋やカフェを経営している移住者もいます。

このタイプの移住者の島での暮らしは「明暗くっきり」というのが正直な感想。

行列ができる大人気店の経営者もいれば、全く客が来ず数カ月で軌道修正する人もいます。

成功には、資金源、情報収集、経営スキル、運。様々なものが必要です。

移住前にも居酒屋などを経営していてノウハウを持っている場合は別ですが、宮古島に移住して一から飲食店経営を始める場合は、かなりハードルが高いです。

一番の鍵は情報収集。宮古島のどのエリアに観光客が多いか、どの道をレンタカーが通るか、観光客は夜どんな動きをするか、冬でも人が来る場所か。競合店が少ないジャンルか。

リサーチすべきことは山ほどあります。

宮古島は観光客急増により、プチバブルと言われる好景気。好景気の波にのって新しい飲食店も次々にオープンしています。

宮古島はどの業種も人手不足が顕著。特にサービス業は、従業員の確保がかなり厳しい状況です。従業員が確保できずに一時休業を余儀なくされている居酒屋もあるほどです。

飲食店の経営を経験した方ならまだしも、宮古島移住と同時に脱サラして店を出すような場合「強力な人脈」「多額の広告資金」「強運」など、特別な何かを持っていなければ、成功のハードルは高いです。

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