宮古島海上保安部パワーアップ 尖閣諸島対応で巡視船が急増中

尖閣諸島周辺での中国船の領海侵犯などに対応するため、2016年以降、宮古島海上保安部が強化されています。

2016年に3隻だった巡視船は11隻に増え、約50人だった隊員は200人を超えました。

宮古島海上保安部の体制や、尖閣諸島と宮古島の関係、島民の反応についてまとめました。

尖閣諸島と宮古島

尖閣諸島は宮古島の北西、石垣島の北東、両島から同じぐらいの距離の位置にあります。行政区分では、尖閣諸島は石垣市の一部となっています。

宮古島から尖閣諸島までの距離は約150キロ。宮古島から沖縄本島までが約300キロなので、宮古島からは尖閣諸島に行く方が沖縄本島に行くよりも近いです。

「中国船が沖縄本島と宮古島の間を通過」「中国船が尖閣諸島周辺の領海に侵入」などとニュースで聞くことはありますが、宮古島で普通に暮らしている分には生活の中で尖閣諸島の存在を意識することは全くありません。

直接関わりがあるのは漁師たち。尖閣諸島周辺の海域は宮古島の漁師の漁場になっています。中国漁船による乱獲で魚が減ったという話はよく耳にします。

海保の体制

宮古島の海保は2016年に海上保安署から海上保安部に格上げされました。理由は尖閣諸島周辺への対応強化です。

格上げ前は巡視船3隻、隊員数約50人の体制でしたが、2019年には巡視船11隻、隊員数は200人以上にまで増えました。

宮古島に配備された巡視船は、尖閣諸島周辺の中国船取り締まりのために作られた新造船。放水銃が備え付けられ、船同士の衝突に耐えられるよう、船体にはクッション性のある素材が使われています。

巡視船の名前には「まえはま」「しぎら」「とぐち」など宮古島の地名やビーチの名称が使われています。

海上保安部への格上げに合わせ、伊良部島の長山港が拠点港となりました。長山港にはたくさんの巡視船が停泊しています。

海保の仕事

宮古島海上保安部の最も重要な仕事は尖閣諸島周辺海域の監視。石垣海上保安部と連携して、24時間体制で周辺海域を監視しています。

領海侵犯が確認されれば、那覇空港に配備されている海上自衛隊の戦闘機とともに対応します。

マリンレジャーが盛んな宮古島では、水難事故の抑止、捜索も海保の仕事。

水難事故抑止では、海岸から沖に向かう急な流れ「離岸流」の調査をしたり、隊員がビーチをパトロールして海の事故に気を付けるよう呼びかけたりしています。

水難事故の通報があれば、消防と連携して救助にあたります。行方不明者が出た場合は、周辺海域で数日間捜索を行います。

島民の反応

宮古島では海保の機能が急速に強化されていますが、ほとんどの島民は関心がありません。

そもそも尖閣諸島周辺の動きに全く関心がない人が多いです。本土から見れば、宮古島は尖閣諸島の目と鼻の先ですが、宮古島の人たちが特に危機感を抱いているわけではありません。

本土の人たちと同じように、自分たちには関係のない出来事として捉えています。

宮古島海上保安部の拠点港、長山港には多くの巡視船が停泊し、ものものしい雰囲気を醸し出していますが、普段生活している限り、海保の活動は全く目につきません。

宮古島では海保の強化と同時期に陸上自衛隊の基地が配備されました。自衛隊配備には一部の島民が声をあげて反対していますが、海保には無関心です。

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巡視船に乗れるイベント

毎年秋に平良港で開催される「みなとフェスタ」で海保の巡視船に乗ることができます。かっこいい巡視船は子どもたちに大人気。操舵室に入って記念撮影もできます。

宮古島で生活していて海保の存在を感じるのは「みなとフェスタ」の時ぐらい。自衛隊の隊員に比べれば海保の隊員はフランクで好感が持てます。

まとめ

宮古島海上保安部の体制や、尖閣諸島と宮古島の関係、島民の反応についてまとめました。

宮古島では2016年以降、海保がパワーアップしています。3隻だった巡視船は11隻に、50人だった隊員は200人以上に増えました。

宮古島から尖閣諸島までは約150キロの距離。尖閣諸島周辺の中国漁船の操業で島の漁師たちは困っていますが、島民の大半は関心がありません。

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