宮古島の会社員の給料が少なすぎる~移住者の悲しい現実~

宮古島に移住して5年。地元企業で会社員として働いています。

沖縄県民の所得は全国平均の3分の2と言われています。離島の宮古島ではそれをさらに下回ります。

正社員でも月給が20万円に満たない場合も多いです。私は30代ですが基本給は10万円台。移住前に比べると年収はかなり少ないです。

月給が少ない分、ボーナスに期待したいところですが、ボーナスなんてないという企業も多いです。

宮古島の悲しい給料事情をまとめました。

宮古島の会社員の給料

移住前から様々なサイトの採用情報を見てある程度覚悟していました。実際に移住してみると、宮古島の会社員の給料相場は想像していた以上に低いです。

私の場合、最初の給料は額面で18万円。手取りは16万円台。これでも宮古島では悪くないと言われました。

宮古島で5年間働いた感覚としては、宮古島の会社員の給料相場は初任給で15万~20万円。働き盛り世代で20万円~25万円といったところ。

私の会社では30歳で18万円。40歳で22万円。50歳で25万円ぐらい。

初任給も少ないですが、昇給額がとにかく少ない。昇給がない年もあります。

宮古島で長く生活することを考えれば、給料が上がらないのは大きなダメージです。

求人情報のページには給料16万円~48万円などと上限と下限が記載されていることが多いですが、特殊な技術や資格を持っていない限り、最初の給料は下限の金額になります。

移住者が宮古島の企業に就職する場合「転職活動」をすることになりますが、宮古島の地元企業には「中途採用」という概念がありません。

宮古島には大学や専門学校がないため、島の子供たちは高校を卒業すると島を出ます。島に大学生がいないので「新卒採用」という形で募集をかけても意味がありません。

島を出た子供たちが帰ってくるのは20代後半~30代後半。宮古島の「新入社員」は大卒ピチピチの22歳ではなく20代後半~30代後半であることが多いです。

宮古島市役所の公務員採用試験を受ける人も、30代の割合が多く、30代で役所職員として採用されるケースもあります。

ホテルの運営会社など島外資本の企業の場合は別ですが、宮古島の地元企業の場合、学歴や職歴などは考慮されないことが多いです。

どんなにいい大学を卒業していても、一流企業で働いていても、採用時には有利になりません。地元企業の場合、学歴や職歴よりもコネが優先されがちです。

同じ能力を持っていれば、当然のように移住者よりも地元出身者を優先的に採用します。

島外資本の企業も決して給料が高いわけではありません。宮古島の相場に合わせて給料を設定しているので、本社採用と宮古島採用で給料に差をつけている企業もあります。

宮古島の会社員のボーナス

毎年年末になると大手企業の冬のボーナス額がニュースになります。「ボーナスは90万円」などのニュースを目にするたび、悲しい気持ちになります。

宮古島ではボーナスがない会社もあります。ボーナスがあるだけありがたいと考えるべきです。

私の場合、ボーナスの支給は夏、冬の2回。1回あたりのボーナスの手取り額は18万円ほど。移住前に比べると半分ぐらいになりました。

移住前の感覚からすると、少なすぎて鼻血が出そうですが、会社の規模や業績を考えれば、ボーナスが出るだけありがたいと自分を納得させています。

宮古島の会社員のボーナスの相場(1回あたり)は0円~30万円。30万円もらえる会社はほとんどありません。

宮古島の公務員の給料

観光地としては日本トップクラスの力を持つ宮古島ですが、実際に住んでみて感じる宮古島は「人口わずか5万4000人の田舎」

日本全国、田舎はどこでも同じだと思いますが、就職先の一番人気は公務員。宮古島市役所の採用試験には毎年多くの人が挑戦します。

毎年採用されるのは20人前後。狭き門ですが、移住者が採用される場合もあります。

宮古島市役所の職員の給料は市役所のホームページ上で公表されています。
ホームページに掲載されている情報を参考に役所職員の給与事情をまとめました。

職員の平均月給は30万5359円。
手当を含めた平均給与月額は35万7525円。
(平成29年度のデータ)

宮古島の会社員の給料相場に比べるとかなり高いです。

宮古島市役所の場合、初任給は大卒が16万7600円。高卒が14万6100円と初任給は少ないですが、その後の昇給額が大きいです。

昇給額は毎年1万円ほど。地元企業では考えられないほどの昇給額です。年齢が上がるほど公務員と会社員の給料の差が大きくなります。

役所職員は残業はほとんどなく、お昼休みもしっかりとれます。忙しい部署もありますが、暇な部署も多いです。

お昼12時になった瞬間に電気を消す部署もります。夕方になると、テレビで相撲を見ている職員もいます。

良くも悪くも田舎の市役所。市役所職員に特に優秀な人材が集まっているわけではありませんが、市民や民間企業に対して、上から目線の職員もいます。

宮古島の公務員のボーナス

宮古島市役所職員のボーナスにあたる「期末手当・勤勉手当」の支給額は1人当たり年間142万円。会社員の感覚からすると信じられないほど高いです。

期末手当が夏と冬を合わせて85万円。
勤勉手当が57万円。

(期末手当は在職期間に応じて支給されるもの。勤勉手当は勤務成績に応じて支給されるもの。公務員の場合、期末手当と勤勉手当を合わせたものがボーナスと言われます)

合計するとボーナスは年間142万円です。

宮古島には福利厚生がなく、ボーナスも退職金ももらえない企業もありますが、公務員なら手当も手厚く、ボーナスはもちろん退職金もしっかり支給されます。

地元企業で働く移住者としては、悲しい現実です。

宮古島市役所は宮古島ではかなり恵まれた職場環境です。地元出身者に大人気なのも納得できます。

好景気で給料は上がるか?

宮古島は「バブル」と言われる好景気。大都市圏からの直行便が増え、海外からのクルーズ船が急増していて、観光業界かなり好調です。

有効求人倍率はうなぎのぼり。島には求人情報が溢れています。仕事を選ばなければ働く場所はすぐに見つかります。

求人情報に記載される給与の金額も以前に比べると少しは高くなりました。スーパーのアルバイトの賃金も以前は時給700円台でしたが、800円台の求人も出てきました。

しかし、これを見て宮古島の給料事情が改善に向かうと判断するのは危険です。今後も移住者にとって厳しい環境であることは間違いありません。

「バブル」で給料が上がったという人は私の周りにはいません。地元企業で働く会社員の給料は少ないままです。

求人情報に記載される給料が少し高くなったとしても、就職後の昇給が期待できない状況は全く変わりません。

宮古島の隣の石垣島では、新石垣空港の開港で数年前から観光客が急増していますが、好景気で給料が高くなったという話は全く聞きません。宮古島の観光客は石垣島に追い付け追い越せの勢いで今後さらに増えそうですが、好景気が続いたからと言って、給料事情が良くなるとは考えられません。

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「せっかく宮古島に移住するのだから、これまでの価値観を捨て、お金に縛られない生き方をしたい。給料が少なくても、この島には、お金には変えられない大切なものがある」

5年前。私もそう考えて移住しました。

しかし、現実はそんなに甘くはありません。

移住生活が長くなればなるほど、給料の少なさが、島暮らしに重くのしかかってきます。

移住1年目の給料が少ないのはもちろん、移住5年目も、10年目も、20年目も、ずっと少ない。

家計のやりくりが大変なだけでなく、精神的にきつくなってきます。「お金より大切なものがある」と自分に言い聞かせて頑張れるのは移住3年目ぐらいまでです。

移住4年目ぐらいからは「宝くじ当たらないかな」と、島暮らしの醍醐味とはかけ離れたことを考え始めます。

給料が少ないからといって、仕事が楽なわけではありません。

宮古島に週休2日の職場はほとんどありません。どの職場も、週休1日だったり、週休1.5日だったり。土曜日は仕事の職場が多いです。

介護業や建設業、ホテル業など、日曜日に働いている人も多いです。働く時間が不規則で、体と心のバランスを崩す人もいます。

移住前と仕事を変えた場合、慣れるまでは大変。仕事は大変なのに、給料は少ない。都会でそれなりの給料をもらっていた移住者にとっては受け入れがたい現実です。

「バブル」でどの職場も人手不足なので、一人あたりの仕事の負担は増える一方。勤務時間を超えて働いても、残業代が支給されない職場もあります。

南国の楽園のイメージとはかけ離れていますが、これが宮古島の現実。

一度きりの人生。やり直しはできません。

宮古島移住者にとって「仕事」と「お金」は永遠のテーマです。

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