三菱地所の宮古島開発|空港ターミナル&ホテル建設

宮古島にはバブルの波に乗って島外から巨大企業が次々に進出しています。

中でも目を引くのが2019年3月に下地島空港に新しいターミナル施設を整備した三菱地所。宮古島に広大なリゾートホテル用地を確保しホテルの建設準備も進めています。

宮古島はバブルと言われる好景気。宮古島の未来はどうなるのか。三菱地所の計画が大きな鍵を握っています。

下地島空港


三菱地所が宮古島への進出を表明したのは2017年。宮古島と橋でつながる下地島の下地島空港に新しい旅客ターミナルを整備する計画を発表しました。

下地島空港はパイロット養成飛行場として1979年に完成。JALやANAが頻繁に訓練を行っていましたが、2012年にJAL、2014年にANAが撤退。

空港を管理する沖縄県が利活用案を公募し、三菱地所の新ターミナル整備案が採用されました。

三菱地所の計画は下地島空港に新しい旅客ターミナルを整備し、国際線や国内線LCC、プライベートジェットを誘致するというもの。ターミナルは2019年3月に完成。ジェットスターの成田―下地島便、関西―下地島便。香港エクスプレスの香港―下地島便が就航しました。


新しいターミナルは「空港からリゾートはじまる」をコンセプトにしていて、空港そのものがリゾート施設のような作りになっています。

下地島空港は宮古空港に次ぐ宮古島第2の空の玄関口となりました。空港利用者数の目標は初年度が5万5千人。6年目の2025年度が57万人。

ターミナル施設の運営は三菱地所、双日、国場組(沖縄の大手建設会社)の3社が出資した新会社「下地島エアポートマネジメント株式会社」が行っています。社員の大半は三菱地所からの出向です。

下地島エアポートマネジメントでは水面下で航空路線の誘致活動を続けています。今後就航が見込まれる路線はこちらの記事にまとめました。

下地島空港にLCCがやってくる~どうなる宮古島の未来~
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トゥリバーホテル計画


下地島空港新ターミナル建設の表明と同時期に、三菱地所は宮古島のリゾート用地を買収しました。

買収したのは下地島空港と宮古島を結ぶ伊良部大橋の宮古島側のたもとに近い「トゥリバー地区」


「トゥリバー地区」は宮古島市の前身、平良市が観光開発のため埋め立てた土地。2000年に埋め立てが完成し観光関連企業に約40億円で売却されましたが、この会社の資金繰りが悪化したことから開発計画がとん挫。

2017年に三菱地所がこの土地を取得。開発の具体的な計画は発表されていませんが13ヘクタール(東京ドーム3つ分)の巨大な土地なので大規模リゾート開発が行われることは間違いありません。

トゥリバー地区には人工のビーチがあり、宮古島有数のビーチスポットとして根強い人気があります。

宮古島の美しい海と伊良部大橋を一望でき、ホテル建設には最適な場所です。

三菱地所では当初2020年頃のホテル開業を予定していましたが、建設資材や人件費の高騰で計画が遅れています。2019年7月現在ホテルはまだ着工していません。

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砂山ビーチリゾート開発


国内屈指のビーチ、宮古島の砂山ビーチ周辺に、三菱地所が一棟貸しタイプのリゾートホテル群を建設します。

砂山ビーチは実は私有地です。

東京に本社がある「宮古島砂山リゾート」が砂山ビーチ周辺の53ヘクタールの土地を所有し開発許可を得ています。

開発行為の第一弾として53ヘクタール中10ヘクタールの原野を切り開きリゾート施設を建設する計画が示されました。

ホテルの建設、運営は三菱地所が行います。工事は2019年着工。2023年完成予定です。

将来的には砂山ビーチはホテル宿泊者以外立ち入り禁止になるかもしれません。

具体的な開発計画はこちらの記事にまとめました。

砂山ビーチのリゾート開発ついに始動|三菱地所の衝撃的計画とは?
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宮古島バブル

宮古島はバブルと言われる好景気。2015年の伊良部大橋開通で観光客が急増し、リゾート開発が加速。2019年の下地島空港新ターミナル供用開始でバブルはパンパンに膨れ上がっています。

新築住宅の建築坪単価は150万円。建設現場の作業員の日当は3万円~5万円と言われています。

開発ラッシュで島に多くの建設作業員が入った結果、賃貸空き物件がなくなる異常事態となり、家賃が高騰。ワンルーム10万円、コンテナハウスで8万円というとんでもない家賃の物件が増えています。

島内には宮古島バブルが続くかどうかは下地島空港次第という見方があります。下地島空港の年間の旅客目標は2025年に57万人。1日あたりに換算すると10路線は必要です。

下地島エアポートマネジメントでは、成田、関西、香港以外の国内線、国際線の誘致活動を続けていますが、これがうまくいくかどうか疑問視されています。

下地島空港の路線が増えなければ、バブル期に次々に開業したホテルに空室が目立ち始め、島の経済は傾き始めます。

宮古島バブルは3年ほどで急速に膨れ上がりました。急速に膨れた分、一度しぼみ始めると一気に崩れる可能性があります。

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プライベートジェット

下地島空港新ターミナルには国際線、国内線LCCの誘致と共に、プライベートジェットの誘致という狙いがあります。

三菱地所はプライベートジェットの離着陸や駐機場利用によっても利益を上げようとしています。実はプライベートジェットの空港使用料はとても高いです。離着陸だけで数十万円。空港の格納庫を年間を通して駐機場として使用すれば百万円単位の契約になります。

プライベートジェットを常時数台駐機させれば、それだけでかなりの利益になります。国際線や国内線LCCの誘致がうまくいかなくても、プライベートジェットが増えれば採算は取れるようです。

まとめ

バブルの波に乗って宮古島に進出してきた三菱地所。

下地島空港に新ターミナルを整備し、国際線、国内線LCC、プライベートジェットを誘致。長年空き地だったトゥリバー地区の土地を取得し、リゾートホテルを建設する計画です。

年間の観光客数が100万人を突破した宮古島。バブルの島の未来はどうなるのか。三菱地所の開発計画が大きな鍵を握っています。

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